中国政府系メディア、北朝鮮「意地ずくで無責任だ」と再批判
朝鮮半島情勢が緊迫する中、中国政府系メディア「人民日報」と「環球時報」はこのほど、北朝鮮に対してふたたび猛烈に批判した。
北朝鮮外交部の韓成烈(ハン・ソンリョル)次官は17日、BBC放送の取材に対して、同国は「毎週、毎月、毎年」と追加ミサイル実験を行い、「米国が軍事行動ととれば全面戦争につながる」と強気な発言をした。
翌日、中国共産党機関紙「人民日報」は、会員制交流サイト(SNS)微信での公式アカウント「侠客島」を通じて評論記事を掲載した。同記事では「北朝鮮高官の同追加ミサイル発射論は、常識を欠けて、意地ずくで無責任だ。国際社会にはまたその恐喝本領を発揮した」「北朝鮮の空っぽな財政実状では、高価なミサイルゲームを支える力がないし、そのような計画通りに追加ミサイルを発射しても、成功率の低さが想像できる」と強く非難した。
同記事によると、2012年から現在まで北朝鮮は約53回のミサイル発射実験を行ったが、成功したのはうちの9回に留まった。今年に入ってから5回を実施したが、4回が失敗に終わった。
また「人民日報」は、北朝鮮が15日に行われた軍事パレードで新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられるミサイルを披露したことについて、「意外すぎる」「その信ぴょう性が疑わしい」との見方を示した。
一方、「人民日報」傘下の「環球時報」も19日にふたたび評論記事を掲載し、「トランプ米大統領は前任のオバマ大統領と比べて、軍事力で国際問題を解決する姿勢がより強い」「平壌は第6日目の核実験を実行すれば、きわめて危険な状況に陥るだろう」と指摘した。
また「米中が前例のない厳しい手段で対応していくため、平壌は(核実験を実行するかどうかを)よく考える必要がある」と警告した。
「人民日報」は12日、「環球時報」は10~13日連日、北朝鮮の挑発行為に対して批判記事を掲載した。
中国国内世論では、北朝鮮の核実験によって、東北部で甚大な放射能汚染や地震による人的被害が起きる可能性が高いとして、北朝鮮に対して強硬的な論調が広がっている。
(翻訳編集・張哲)