ハロウィーン
お化けよりも本当に怖いもの 人形で社会問題表現=米デトロイト
ハロウィーンの時期が迫っている。大人たちは、家に幽霊やカボチャの飾りをほどこして「夜にはお化けがいたずらしに来るぞ」と、子どもたちを怯えさせるかもしれない。しかし、米ミシガン州デトロイトに住む、孫をもつ女性は、違った角度から「子どもに対する恐怖」について伝えている。
地元メディアWJBKによると、LaRethia Haddonさんは、自宅の庭に6体の大きな人形を使って、社会問題について表現した。たとえば、レイシズム、警察の暴力、子供の誘拐、同市が生活用水に使用していたフリント川の水質汚染問題など。
それぞれの人形は、テーマとなる社会問題を表すセリフを掲げる。たとえば、警察の暴力について、無防備な市民をあらわす人形は「私は手を挙げています」。水質汚染のために黄色く濁った水が入った瓶を掲げる人形は「誰もフリント川の水は受け入れられない」。
現地メディア、Michigan Liveの取材に答えたHaddonさんは、人形の飾りつけを手伝った孫たちの発言を明かした。「おばあちゃん、僕たちはもう怪物を恐れていない。それより、世界で今起きていることのほうが怖い」。Haddonさんは、展示の意義について「私たちは皆、協力しあわなければなりません。この展示をしても、しなかったとしても、問題は現実に起きているのです」と答えた。
(翻訳編集・佐渡 道世)
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