元新華社香港支社長・許家屯氏の遺灰 故郷へ埋葬 生前帰郷の夢果たせず
中国語短波ラジオ放送、希望の声が報じたところによると、元新華社通信香港支社長を務めていた許家屯氏の遺灰が10月2日に中国に到着、故郷である江蘇省李堡鎮に埋葬されるという。同氏は天安門事件後米国で亡命生活を送っていたが、今年6月29日、ロサンゼルス市内で病気により死去。享年100歳。「生きているうちに故郷の土を踏みたい」という同氏の願いは、遂にかなえられることはなかった。
許家屯氏は、天安門事件後に国外へ脱出した中国高官の中で最も高い地位についていた。事件当時は中国共産党香港・マカオ工作委員会書記、新華社通信香港支社長を兼任しており、香港における党幹部のトップだった。その地位は、現在の中連弁(中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室)主任に相当する。
1989年に民主化を望む学生運動が激化した際、許氏の考えは時の中国共産党最高指導者、趙紫陽氏の意見と一致していた。両者とも、学生運動は愛国運動であり、対話によって解決すべきだと主張しており、武力制圧には反対の立場を取っていた。そのため同氏は、中央政府の行う学生運動の弾圧に対し、北京駐香港機関が反対の意向を表明することを黙認していた。
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