中国のストライキ件数 今年上半期は約2割増
香港に本部を置く非政府組織、「中国労工通信(CLB)」が発表した調査結果によると、今年の上半期における中国のストライキ発生件数は、昨年の同時期と比べて18.6%増加したことが明らかになった。中でも、交通システム関連のストライキが急増している。
また同組織の最新報告から、各地で労働紛争が継続的に増加し、賃金不満による抗議とストライキが各種の産業で起こっていることも明らかになった。
中国では今年上半期だけで1454件の抗議行動が発生しており、1日の平均発生回数は8件。そのうち交通システム関連のストライキ発生件数が前年の127件から約1.6倍の204件に増加しており、これはストライキ全体の約14%に相当する。
CLBのデータによると、スト発生原因のほとんどが給料の支払い遅延や企業の倒産、社会保険問題。交通関連ストは主にタクシー業界に集中、これはネット配車システムを利用する顧客が増える一方で危機感を抱く従来のタクシードライバーが関わっている。
こうした状況についてニューヨークタイムズ紙は、中国におけるタクシー業界のストライキは珍しいものではないが、全国各地に同様の事件が波及していくことにより、ソーシャルメディアの組織力が浮き彫りにされれば、労働紛争を基本的に容認できない政府に新たな挑戦を突き付けることになると報じている。
昨年末、当局は中国著名な労使活動家、曹飛洋氏を「大衆を扇動して社会秩序を乱した」罪により逮捕している。
(翻訳編集・島津彰浩)
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