中国「民主の村」村民が抗議デモ 鎮圧に備え武器を自製
中国広東省烏坎村の村民が6月23日、拘束されている村長の林祖恋氏の解放を求めて、2回目の抗議活動を行った。参加した村民の人数は5000人以上だという。自由アジア放送(RFA)が伝えた。
報道によると、抗議活動に参加した村民たちは、「土地を返せ」「林村長を返せ」「林村長には罪がない」などとシュプレヒコールを上げながら、村長が拘束されている東海鎮政府警察署まで行進した。村民の一人はRFAに対して、村民たちは警察署前でしばらく抗議を行ったが、警戒にあたっていた警察との間では衝突は起きなかった。しかし、政府から納得のいく回答がなければ、今後も抗議活動を続ける決意を示した。
また情報筋によれば、24日から村で取材している外国人記者が少しずつ退去しているため、多くの村民が外国人記者がいなくなった後、当局が村民に対して武力鎮圧に動く可能性があると考え、村民たちは鎮圧に備えて、刀などの武器を自ら作っているという。
4年前、烏坎村の村民が土地の強制収用をめぐって地方政府当局に激しく抗議したことにより、一党独裁の中国では珍しく村長の直接選挙が認められた。しかし、土地の強制収用については全く解決しておらず、村長らが政府当局に対して土地返還を求める陳情を計画したところ、6月17日、村長が収賄の容疑で、突然拘束された。21日、検察当局は村長が自ら罪を認める映像を公開した。
それに対して、22日、3500人の村民が1回目の抗議活動を行った。村民は、村長が罪を認めたのは「検察に強要された」と認識している。
政府当局は林村長家族が依頼した弁護士にも妨害を加えているという。広東省の国盟弁護士事務所の玉品健弁護士は自身の微信アカウントで、烏坎村を管轄する汕尾市政府関連部門に林村長との面会を求めたが、拒否されたことを投稿した。
また安国弁護士事務所の葛永喜弁護士も自身のブログで、弁護料を林村長家族に返金し林村長の弁護をしないようにと司法当局に強要された旨を投稿した。
(翻訳編集・張哲)