権威筋「中国経済はL字型」=人民日報
中国共産党機関紙「人民日報」は5月9日、中国指導部と深い繋がりがあるとみられる「権威筋の人物」へのインタビューを掲載し、中国経済が今後も厳しい局面にあることを示した。
匿名の「権威筋」は、中国経済のトレンドは景気回復の見込みのあるU字型ではなく、V字型でもないとし、見込みのない「L字型」であると指摘。またこの「L字型」は1、2年では終わらないとの見方を示した。
同氏は「中国経済には多くのジレンマがある」、「特出している問題は、経済に下振れ圧力が強まっているにもかかわらず、実体経済は債務が急増しているというところだ」、「民営企業の投資が大幅に減少する中、不動産バブル、過剰生産、不良債権、地方債務、株式市場など等の面でリスクが増えている」と指摘した。
今後株式市場、為替市場、不動産市場に関する政府の方向性について、「権威筋」は「各市場に定められた機能と位置付へと立ち返り、各自の発展法則を尊重し、成長を維持する手段を安易に用いてはいけないことだ」と述べた。
人民日報は昨年5月以降、中国経済について同「権威筋」の論評を3回も掲載した。1回目である昨年5月25日に掲載した後、6月の株式市場は大きな波乱を迎えた。2回目である今年1月4日の掲載後、株式市場はサーキットブレーカーの発動で再び株価が暴落した。今回5月9日の掲載後、同日主要株価指数の上海総合終値が前日比で2.79%安と急落した。
(翻訳編集・張哲)
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