心の琴線

「あなたが私に教えてくれた」ある教師と生徒の絆

9月の新学期が始まった最初の日、5年生に進級した子どもたちに向かってトンプソン先生が語りかけた。「私にとって、あなたたち全員がかけがえのない存在です」。だがそれは、目の前に座っているテディ・ストッダードのことも指しているとは言えなかった。テディはおよそ、人から好かれるようなタイプではない。クラスメイトの誰にも心を開かず、いつも不潔な身なりで、シャワーだって浴びているのかもわからない。成績も振るわず、トンプソン先生は今日もまた、テディの答案用紙に大きなバツを付けた。

ほどなくして学校から、子どもたちのこれまでの記録に目を通すようにという指示がきた。ずるずると後回しにしてきたテディの資料にようやく手を伸ばした先生は、自分の目を疑った。

1年生の記録は、「テディはとても賢くて、いつも朗らかに笑っている。宿題もきちんとやり、礼儀正しく、周囲を楽しませている」

▶ 続きを読む
関連記事
同じ家族でも異なる自閉症の姿――鍵は2つの遺伝的要因にあった。最新研究が示す遺伝の仕組みと、重度自閉症に希望をもたらす治療の可能性を丁寧に解説する注目記事。
いま、「成人」という言葉は、主に「年齢」を表すものとして使われています。「何歳からが大人か」という数字の話はよ […]
睡眠は「良い・悪い」だけでは測れない。研究が明かす5つの睡眠パターンと脳への影響を解説。自分の眠りの癖を知り、心と体を整えるヒントが見えてくる注目記事。
もう2026年?もう1週間たったのに、年が始まった気がしない。同じ感覚の人、きっと多い。無理に切り替えなくていい。焦らなくていい年明けの話。
ココアは甘いご褒美だけではありません。最新研究が示す抗炎症作用と心臓への恩恵を、専門家の助言とともに解説。効果を引き出す「賢い摂り方」が分かる一編です。