中国高官「石炭業と鋼鉄業の180万人が失業に」
中国人力資源および社会保障部の尹蔚民・部長は2月29日の記者会見において、過剰生産能力の削減措置で将来的に石炭業界の130万人の従業員と鋼鉄業界の50万人の従業員が職を失うことになると明言した。中国政府関係者として初めて公の場で、過剰生産能力の削減について具体的な失業人数に言及した。
中国の石炭業と鉄鋼業に勤務する従業員は約1200万人いる。失業の恐れがある人数は全体の15%を占める。尹部長は180万人の従業員の再就職と配置転換について困難であろうと述べた。
ロイターによると、多くの人の失業で社会的な不安をもたらすことを警戒する中国当局は将来2年間に約1000億元(約1兆7300億円)の資金を、主にレイオフやリストラになった石炭業と鉄鋼業の従業員の再配置などに充てるという。
中国投資銀行大手の中国国際金融有限公司(CICC)が1月14日に発表した調査報告によると、将来2~3年間に過剰生産能力が深刻である石炭、ガラス、鋼鉄、セメント、造船業界において、約300万人の従業員がリストラされ、総生産は30%減少されるだろうという。
香港に拠点を置く非政府組織「中国労工通信」(China Labour Bulletin)によると、当局の中国労働市場を取り巻く環境が厳しいため、近年労働者による抗議活動が急増している。今年1月に起きた抗議活動は503件で、昨年1月の272件と比べて約2倍となった。
(翻訳編集・張哲)
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