英紙に公開状 人権弁護士の釈放求める
中国公安局が大規模に人権弁護士を拘束、逮捕していることに対して、国際社会から関心の目が向けられている。1月18日、英紙「ガーディアン」で一通の公開状が発表された。ヨーロッパ、北米、オーストラリア、パキスタンから来た20人の著名弁護士と法律家が、中国で拘束、逮捕されている十数人の人権弁護士を釈放するよう呼び掛けるものだ。
20人の海外の弁護士と法律の専門家は、2015年7月に中国公安局により拘束され、弁護士資格を喪失した十数人の中国人弁護士の現状を心配している。もし、彼らを守る法律または彼らの代わりの声となる者がいなければ、これらの弁護士は残酷で非人道的な処罰を与えられるだろうと公開状に記されている。
中国公安局は国家権力を転覆させようとしたとの理由で6人の弁護士と3人の助手を逮捕した。また、3人の弁護士を国家権力の転覆を煽動した疑いで逮捕した。そして、1人は上記犯罪の証拠隠滅の補助という罪名で逮捕された。
本部を香港に置く「中国人権弁護士関注組織」(China Human Rights Lawyers Concern Group)によると、他にも多くの中国人権弁護士が行方不明となっているという。
不法に拘束逮捕された多くの人権弁護士は、中国の定めた法律に基づいて、国民の代わりに弁護し、国民の権力を守ってきたにもかかわらず、「不適切な行動によって司法体系を破壊した」という罪を着せられた。
中国公安局は、2015年7月から容疑や罪状の説明もなく、全国各地で一斉に、弁護士や法律事務所の助手、社会運動家など少なくとも300人以上を連行・拘束し、取り調べを行った。
逮捕された者のうち多くはすでに釈放されているが、数人の著名な人権弁護士はいまだ収容されたままである。中には著名な人権弁護士・王宇さんも含まれている。
(翻訳編集・山本アキ)