環境保護

2017年からマイクロビーズ入り製品の使用禁止=米国

多くの化粧品には、角質の除去や歯のホワイトニング効果のために「マイクロビーズ」と呼ばれる微細なプラスチック粒子が含まれている。海や湖に流れ、分解されにくいため水質汚染が懸念されている。米国は、2017年からこのプラスチック粒子入り製品を段階的に使用禁止することを決めた。

直径1ミリメートル以下のプラスチック粒子、通称「マイクロビーズ」は、主に石鹸や歯磨き粉、角質を除去するスクラブ剤入りの化粧品などに使用されている。

マイクロビーズは分解されにくく、環境に悪影響を及ぼす。アメリカ連邦議会は、2017年7月1日からマイクロビーズ入り製品の使用を段階的に使用を禁止する法案が昨年末、可決した。2018年7月から販売も禁止する。

国際野生生物保護学会の調査によると、ニューヨーク州だけで毎年19トンのマイクロビーズが下水処理施設を通過して川や海に流れ込んでいる。そして、魚介類や野生動物の口に入り、食物連鎖を通してヒトの健康にも影響を及ぼす。

また、マイクロビーズは魚介類の腹部や腸内に蓄積され、偽満腹感を作り出し、餓死または他の病気をもたらすとされている。

 多くの大手化粧品メーカーで使用されるマイクロビーズ

国際反化粧品マイクロビーズ組織によると、世界的に有名な大手化粧品メーカーがマイクロビーズを使用している事実を指摘。また、国連が昨年夏に発表したマイクロビーズに関する報告書は、1~50マイクロメートルほどの極小粒でマイクロビーズが、多くの化粧品や日用品にも使われているという。一例として石鹸、洗顔料、消臭剤、ハンドクリーム、シャンプー、コンディショナー、日焼け止め、虫よけ、ヘアスプレー、ベビーケア製品、口紅、アイシャドー、マスカラ、ファンデーションなど。

北京化工大学材料科学及び工程学院の丁雪佳副教授によると、マイクロビーズはポリエチレンやポリプロピレン、ナイロンなど多くの化学物質から造られている。環境保護だけでなく、健康を保つためにも、マイクロビーズ入りの製品の使用を控えるべきだと丁教授は指摘している。

(翻訳編集・山本アキ)

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