スーチー氏、指導者らと会談 政権交代の実務協議開始か

11月はじめのミャンマー総選挙で圧勝した最大野党、国民民主連盟(NLD)の党首アウンサンスーチー氏(70)が、2日に現在国の実権を握る指導者の2人、テインセイン大統領(71)とミンアウンフライン軍最高司令官(59)、4日に旧軍事政権時代のトップだったタンシュエ氏(82)とそれぞれ選挙後初の会談を行った。NLDへの「円滑な政権交代」に向けた実務協議の第一歩だとみられ、民主化運動を弾圧した宿敵らと「歴史的和解」を果たした可能性がある。会談はいずれもスーチー氏が呼び掛けたものとされる。

タンシュエ氏の孫が自身のフェイスブックで会談が行われたことを明らかにし、(スーチー氏を長期自宅軟禁下に置き、民主化勢力には妥協を示さない強硬派として知られる)タンシュエ氏が「今後の指導者はスーチー氏だ」とNLD政権を認める意向を示し、最大限の支援をすると約束した、としている。

1992年に軍事政権のトップとなったタンシュエ氏は在任中にスーチー氏の大統領就任を阻止し国軍の絶大な政治権力を保障する現行の憲法を制定、2011年の民政移管で大統領の地位を当時の首相テイン・セイン氏、国軍最高司令官の座をミンアウンフライン氏に渡し、政治の表舞台から退いた。

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