画数の多すぎる漢字 学生のペナルティとして使用

画数56。もっとも複雑な漢字と言われている漢字が、中国のネットで話題になっている。遅刻した学生への罰として、1000回書き写させたケースも。この字、何と読むのだろう?

答えは「Biang(ビャン)」。元々、陝西省・西安市あたりで使用され、「西安八大麺」の一つに数えられている、平打ち麺に辛味の油をかけていただく郷土料理「ビャンビャン麺」の「ビャン」に当てられている。特別な意味はないとされ、辞書にも載っていない。パソコンで入力することも出来ない。

この難読文字は2012年ごろから、中国版ツイッター「騰訊微博」や「新浪微博」で、「この字読める?」というメッセージとともに拡散。すこしずつ認知度が高まった。

漢字の起源は諸説ある。なかでも「平ら」を意味する「扁扁」がなまったものという説が有力のようだ。覚えるのにも一苦労なので、中国では書き順を詩にしていたようだ。日本語訳すると、

「点が天辺に飛び上り、黄河両端で曲がる。八の字が大きく口を広げ、言の字が中へ入る。左に一ひねり、右に一ひねり。西に長一つ、左に長一つ、中間に馬大王が座る。心の字が底に、月が傍らに、釘を打ってそこに麻糖をかけ、車に乗って咸陽へ向かう」。

現地メディア・西陸ネットによると、中国四川省の電子科技大学成都学院のある教授は、陝西省へ旅行したとき、料理店の看板に掲げられた「ビャン」の字の複雑さを知った。そこで、遅刻した学生たちへ書き取りというペナルティを思いついたという。学生は200回を書いた時点でギブアップ。「もう二度と遅刻しない」と誓ったそうだ。

(翻訳編集・山本アキ)

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