中台首脳、初の会談へ 米国は歓迎も慎重な姿勢
中国の習近平・国家主席と台湾の馬英九・総統が7日、シンガポールで1949年分断以来の初の首脳会談を行うことがわかった。中台双方がそれぞれ発表した。
1949年に蒋介石が率いる国民党政権が、共産党との内戦に敗れて台湾に移ってから、中国と台湾の分断が始まった。双方が相手を国家として認めず、これまで現職の首脳同士の会談は一度も行われたことはなかった。
こうした状況から、今回の会談で双方は「国家主席」「総統」としてではなく、「指導者」の身分で臨む、と中国側が明らかにした。中国政府高官は「歴史的な節目として有意義である」と評価した。
台湾側は会談の主旨について「両岸(中台)の平和を強固にし、台湾海峡の現状を維持する」と説明、会談後、共同声明の発表や協定の署名は行わないとしている。
中国大陸に対する業務全般を担う台湾の政府機関「行政院大陸委員会」のトップ、夏立言・主任委員は公式記者会見で、中国の対台湾政策を主管する国務院(内閣)台湾事務弁公室のトップ、張志軍・主任が会談を提案したと説明した。
アメリカ政府は慎重ながら歓迎する姿勢を示した。ホワイトハウスのアーネスト報道官は現地時間3日、「台湾海峡の緊張を緩和させ、双方の関係を改善させるための段取りを歓迎する」、「しかしながら、われわれは結果を見極めなければならない」と述べた。
(翻訳編集・叶子)
関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]