中国、欧州復興開発銀行への加盟試みる
中国は、EUの国際金融機関で公的機関である欧州復興開発銀行(EBRD)への加盟を申請していることがわかった。英紙フィナンシャル・タイムズが26日報じた。
EBRDは、共産党国家だった旧ソ連と中東欧諸国の民主主義や市場経済への移行並びに民間及び企業家の自発的活動を支援するために1991年4月に設立された。本部はロンドンにある。
同紙によると、EBRDの幹部は「中国政府某高官は今年8月、チャクラバルティEBRD総裁に出資国になることを申し出る書簡を送った」と話した。中国政府某高官は中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁とみられる。別の情報筋の話では、中国の出資金は少額でEBRDの経営に加わることはない、「一出資者と名乗れる程度に過ぎない」という。
EBRDの出資者である64カ国と2つの国際機関(欧州委員会および欧州投資銀行)が議論したうえ、許可するか否かを決めるという。
EUの政策執行機関である欧州委員会のカタイネン副委員長は今年9月、中国の馬凱・副首相との会談で、「中国とEBRDのさらなる連携を支持する」と中国の加盟に前向きな姿勢を示した。一方、同銀行のミロー前総裁は在任中の2011年5月、EBRDの規程により中国の加盟は難しいと難色を示した。同規定第1条は「多党民主、法治、人権及び市場経済を重視」と定めているからだ。
EBRDはスタンダード&プアーズやムーディーズなどから最高位の信用格付けを得ている。日本は設立当初からの加盟国であり、米国に次ぐ第2位の出資国である。
(翻訳編集・叶子)
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