海外の検閲回避サービスがふさがれる 中国当局、「金盾」より強化
中国当局はネットの監視をより強化している。人気の高い海外の検閲回避サービスは、官製ファイアーウォール「金盾」でふさぎ、国内の開発サイトは警察の圧力で閉鎖させた。9月3日に「抗日戦争勝利記念70周年大会」が行われ、国内の世論が敏感であることがうかがえる。
ネット制限を越え自由に情報交換できる技術「VPN」サービスを提供していた豪州企業Astrillの中国国内ユーザーは、同サービスで「金盾」を突破することができなくなった。Astrillは、更なる規制をかいくぐるために新バージョンの開発に取り組んでいた。
また、当局にとって「敏感」な時期である記念行事の数日前、米国のコード共有サイトGitHubが、中国が発信源とみられるサービス妨害(DDoS攻撃)を受けた。その1週間前には、「金盾」回避方法を探る中国国内のサイトが、警察の圧力により閉鎖された。
習近平政権は2014年12月、国内ネット検閲の強化を発表しており、最近の取り締まりもその一環と見られる。
厳しさを増す中国当局のネット検閲とファイアーウォールは、これを突破するための海外発サービスを生み出した。「自由の門(FreeGate)」や「UltraSurf」は、在外中国人により開発された。
(翻訳編集・佐渡 道世)
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。