中国銀行大幅減益 不良債権問題深刻化

最近発表された中国の主要経済指標である製造業PMIや、大手国有銀行各社の上半期決算はいずれも不振で、中国の景気後退傾向がいっそう強まっている。銀行の決算悪化の主因は不良債権の増加とされている。

中国政府が1日発表した8月の製造業PMIは49・7であり、7月の50・0からさらに低下した。同指数は50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退を示唆。景気動向を見る上で最重要指標の一つである。

また、8月末に発表された大手国有銀行5社の上半期決算で、銀行業の主な経営指標である純利益伸び率はいずれも大幅に低下、中国工商銀行は0・7%、中国建設銀行は0・9%、中国農業銀行は0・3%、中国銀行は1・1%、交通銀行は1・5%で、2008年の金融危機以降続いてきた2桁の増益から一転した。不良債権問題が主因とされる。各社の今年上半期の不良債権増加率は20%を超え、そのうち中国工商銀行は28%に達した。易会満・行長は「しばらくは不良債権からの圧力に直面し続けるだろう」と語った。

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