<赤龍解体記>(112) 「緊急応変チーム」を立ち上げた背景

【大紀元日本4月8日】中国の現代史を2分すれば、政経両分というユニークな現象が見られる。前の30年間は、革命運動ばかり行われ、伝統文化や伝統的価値観が度重なる政治運動により次第に滅ぼされ、かわりにマルクス主義や毛沢東思想といった邪説が中国人の思想から行動まで次第に支配するようになっていった。

前の30年間で、共産党は国民の共産主義に対する幼稚な夢想を利用して革命運動を展開していたが、後を絶たない革命運動とりわけ文化大革命という十年間の災難を経て、国民は共産党政治ないし共産主義に対する盲信を失い、代わりに反共産主義の思潮が暗に広がっていった。政治カードの失効を見て、共産党は「改革開放」を吹聴し経済のカードを切り出した。これより、中国現代史の後半が始まった。

「改革開放」政策を実施した30年間において、中国はほぼ2桁の経済成長率を保った。一昨年には日本を追い抜いて世界第2の経済大国に躍り出た。政治運動ばかりやっていた国の変身ぶり、特にその奇跡的な経済高成長に世界の人々は一時、感心してやまなかった。「中国モデル」との呼び名が定着し、国際社会でも中国式社会主義の成功を賛美する声が聞えた。

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