【大紀元日本10月13日】JR札幌駅から歩いて12、3分の北3条通りにある旧永山武四郎邸を訪ねた。緑が濃い永山公園の中に、緑色の屋根が映える白い洋館が見えてきた。この建物がお目当ての邸宅と思ったが、それは間違いだった。1937年(昭12)ごろ、土地、建物を買収した三菱合資会社(のちの三菱鉱業セメント)が建物の北側を解体して木造のクラブ(新館)を新築したものである。南側にある一見地味な木造平屋建てが、第2代北海道庁長官や旧陸軍第7師団長を歴任した永山武四郎(1837~1904)が住んだ邸宅だった。明治10年(1877)代前半に建築されたと言われている。総面積は136.06㎡。
木造のクラブが新館
現在の入口は新館側にあり、玄関横の洋室が永山武四郎の年譜や資料が展示されている。道内産の木材をふんだんに使った室内は、今でもしっかりと上流住宅の趣を伝えている。書院座敷と洋風の応接室がつながっている間取りからは、違和感を覚えなかった。
旭川市の常磐公園で、初めて永山武四郎の像を見たときはどのような経歴の人かわからなかったが、この邸宅に来て、北海道の開拓、産業の発展に寄与されていることが理解できた。
疲れたら、サッポロファクトリーの先にあるCafé rosso(旧福山商店)が良いだろう。レンガ造りでアーチ状の入口は、さっぽろふるさと百選にも選ばれている建物である。
旧永山武四郎邸 札幌市中央区北2条東6-9-22
入館料:無料 閉館日:年末年始 開館時間:9:00~16:00
(文・写真/江間十四子)
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