不眠症は短い眠りと行動療法で改善=米研究

【大紀元日本3月22日】不眠症に悩む人は、ベッドにいる時間を短くした方が質の良い眠りが得られると米ピッツバーグ大学の研究者らが発表した。また、科学者らは副作用を伴う睡眠薬よりも、行動療法が効果的だと指摘している。同論文は今年1月、医学誌アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Archives of Internal Medicine)電子版に掲載された。

研究を行ったダニエル・バイシー(Dr. Daniel Buysse)博士らによると、年配者に多く見られる不眠症の場合、短くても続けて眠った方が「リフレッシュする」という。カリフォルニア大学のトーマス・ネイロン氏(Thomas Neylan)は、眠れない人はベッドに横になって無理に寝ようとするべきではなく、また夜中に起きてしまったら「ベッドから出た方がいい」と指摘する。

また、バイシー博士らは、短くても良質な眠りを得るには行動療法が効果的だと主張する。研究者らは不眠症に悩む平均年齢72歳の患者79人を対象に、行動療法を施した。患者らは看護士から規則正しい眠りのサイクルの設定やベッドの上にいる時間を制限することなど眠りに関する指導を45分~60分受け、一部の患者は同じ内容を資料で受けとる。その後、患者らは再度30分程度のセッションを受け、20分程度のセッションを2回、電話で受ける。

▶ 続きを読む
関連記事
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
痛みによる睡眠阻害は寝る前の準備で防げます。背中・首・股関節・胸など、体の緊張をほどき、夜の痛みを軽減し眠りの質を高める6つのエクササイズを紹介します。
理由もなく不安が続く、夜に何度も目が覚める。その背景には「GABA不足」が潜んでいるかもしれません。脳を整える方法を解説します。
光・運動・睡眠といった日常の習慣が、薬以上に代謝を左右する――そんな最新知見が示されています。自然のリズムに合わせるだけで体が変わる理由とは。
年に2回の時間変更は、概日リズムの乱れや睡眠不足、心血管リスクの上昇と関係。スタンフォード大学の研究は、通年で標準時間を維持する方が健康に良いと指摘している。