【ショート・エッセイ】家庭人としての小説家

【大紀元日本2月27日】『白い花が好きだ』と題されたエッセイ集が、その小説家にある。古本屋で見かけ、題名が気に入ったという、それだけの理由で購入したものが30年経った今も筆者の書架に並んでいる。

『八甲田山死の彷徨』『芙蓉の人』など、新田次郎の「山岳小説」を好んで読んだ時期があった。ところがこの「山岳小説」という呼び方(呼ばれ方)について作者自身は、「では、平地のことを書いたら平地小説というのか」と言って、ひどく嫌っていたという。

新田次郎の小説の舞台は、確かに山である場合が多い。しかもそれは峻厳な気候をもつ冬山や、人を寄せ付けない雪の高峰であり、それを自身の気象学者としての知識と、富士山気象レーダー勤務の実務経験に基づいて描写するため、荒れ狂う吹雪の叫びまで聞こえてくるようなリアルで重厚感あふれる文体となるのである。

▶ 続きを読む
関連記事
眠れない夜は、体の緊張や頭の興奮が続いていることも。就寝前に試したい、心身をゆるめる5つのエクササイズを紹介します。
便秘は食物繊維不足だけが原因ではないかもしれません。最新研究で、ある身近なビタミンが排便回数や腸の動きに深く関わる可能性が判明。腸と遺伝子の意外な関係にも注目が集まっています。
理由もなくイライラする、落ち着かない…。その不調、実は「聞こえない音」が関係しているかもしれません。最新研究が明らかにした、日常に潜む超低周波音と心身への意外な影響に迫ります。
前に進めない原因は、意志の弱さではなく思い込みかもしれません。人生を充実させるために手放したい7つの考え方を紹介します。
肺炎や副鼻腔炎の原因として知られる身近な細菌が、アルツハイマー病と関係しているかもしれません。最新研究が明らかにした「感染」と脳の意外なつながり、そして新たな治療の可能性に迫ります。