【呉校長先生の随筆】ー校長先生の小さな秘書ー

【大紀元日本11月25日】玲ちゃんが入学した当時から、皆が彼女に対して感じたのは、「よく泣く子」だった。しかも、彼女は泣き出すと決まって教室を飛び出し、授業が終わるまで校内をぶらぶらしている。玲ちゃんは「泣く」という形で自分のストレスを解消していたが、この状態は3カ月も続いた。

中学1年生といっても、玲ちゃんが知っている漢字は少ない。しかし、自分の名前だけはきちんと書くことができる。玲ちゃんをしばらく観察してみると、彼女が情緒不安定になったのは人づきあいがうまく出来ないことが原因だと分かった。数日前、「少し太ったんじゃないの?甘い飲み物は控えた方がいいよ」という先生の軽い冗談が、彼女のプライドを傷つけた。「ウワーッ」と大声で泣き出した時は、他の生徒たちもなす術はなかった。玲ちゃんはいつもと同じように泣きながら教室を出て行き、あちこちさまよううちに、私のオフィスにたどり着いた。彼女はのどが渇いたのか、私に水を催促した。

私は彼女を何とかしてあげようと前から策を練っていたが、ちょうどいい所へやって来てくれた。私は「秘書」と書かれたネームプレートを取り出して、自分の秘書になってほしいと彼女に申し込んだ。玲ちゃんはそれをじっと見つめ、首をかしげて「秘書って何?」と質問した。私は真剣な顔で、「秘書とは、言葉と行いが優雅で、いつも笑顔で、校長先生の代わりに来訪者の世話をする非常に重要な仕事です」と説明した。

▶ 続きを読む
関連記事
運動が体に良いことは知っていても、脳への影響は意外と知られていません。実は、わずか数分の運動でも気分や集中力に変化が現れ、長く続ければ脳の老化対策にもつながる可能性があります
膝の変形性関節症の予防に、ヨーグルトやチーズが関係するかもしれません。日本の成人約1万人を11年間追った研究で見えてきた、発酵乳製品と膝の健康の意外な関係をご紹介します
実年齢は同じでも、脳や心臓の老化の進み方は人によって異なります。血液中のタンパク質から臓器ごとの「年齢」を推定し、症状が現れる前に病気のリスクを見つけようとする研究が進んでいます
「あのとき、違う選択をしていれば」と、昔の自分を責めていませんか。でも、あの頃の自分には、今ほどの経験も心の余裕もなかったはず。過去の後悔と向き合い、自分に少し優しくなるための言葉をお届けします
脳卒中やパーキンソン病の患者の体験を通して、回復に向き合う姿勢を考えます。体の緊張をゆるめる、一つの動きに集中する、小さな練習を続ける。中医学の臨床家が語る3つの工夫と、家族の支え方を紹介します