【生活に活きる植物】15・日日草(ニチニチソウ)

【大紀元日本8月20日】マダガスカル原産で、今では温帯各地でも野生化したキョウチクトウ科一年草。日本には18世紀に渡来し、観賞用に広く栽培されています。葉の主脈が白いのが特徴で、白、ピンク、赤紫と様々な色のかわいらしい5弁の花が夏中次々と咲き続けます。一部地域や中国では昔から全草を日干し乾燥して風呂に入れたり、お茶として飲んだりしますが、毒性が強く、家庭で利用するのは注意が必要です。今日ではその薬用成分が抗ガン剤の原料として注目され、ガン治療薬としての研究が進んでいます。

【学名】Catharanthus roseus
【別名】ニチニチカ、長春花
【成分】ニチニチソウアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチンなど)

【薬用効果】ニチニチソウアルカロイドには、強い細胞分裂阻害作用があり、抗ガン剤として使用されていますが、副作用として骨髄機能を抑制します。

民間では、入浴料としてアトピーなどの皮膚病に使用されます。また、マダガスカル地方では、糖尿病に効く民間療法として、薬用茶に利用されてきました。実際、血糖降下作用が確認されていますが、毒性が強く、中毒症状では嘔吐、全身麻痺などが表れます。

【その他】類似植物にツルニチニチソウがありますが、これはつる性で、まわりに絡みつく雑草として嫌がられます。成分のアルカロイドもニチニチソウとは異なります。

(文と写真・ハナビシソウ)