「今度は違う」と言う人は、いつでも、希望通り上手にいく可能性が低いと考えて間違いありません。
もちろん、時が経つにつれて社交的ではなくなったり、倹約家になったりする人もいますが、これは意志の力によらず自然に起こる有機的な変化です。私が言っているのは、意図的に性格や行動を変えようとする人たちのことです。
人は常に変化していますが、意図的な変化は難しいものです。
喫煙者の場合、禁煙に成功するのは10%以下です。ダイエットの場合、長年にわたって体重を維持できるのは5%だけです。これらは、明確な目標と検証可能な結果があるにもかかわらず、成功率が一桁台にとどまる例です。
誰かの変化の可能性を大幅に高める介入は、ただ一つだけです。それは、問題に立ち向かう意志を強く持つことや、努力すること、あるいはそれを本当に望むこととは何の関係もありません。
環境の変化
人が変化する唯一の方法は、環境を劇的に変えるか、環境に変えられてしまうかのどちらかです。これは、私たちは自分ではどうにもならない力に翻弄されているということでしょうか? 決してそうではありません。むしろ、新しい習慣を身につけたり、古い習慣を捨てたりしようと努力を重ねるよりも、自分のエネルギーを環境を変えるために使うのが最善の策です。
以下に挙げる7つの「環境の変化」は、真の変化の強力なきっかけとなるものです。
1. 新しい場所へ引っ越す
住む場所を変えると、それまでの多くの習慣を捨てざるを得なくなります。生活を再構築する中で、新しい環境の課題や機会に適応できる新しい習慣が形成されます。この変化は、私たちの生活が物理的な環境によっていかに形作られているかを思い起こさせてくれます。
2. 新しい仕事に就く
転職すると、新しい同僚や感銘を与えるべき人々との新たな関係が生まれます。厳しい環境に身を投じることになり、圧倒されることさえあるでしょう。適応を余儀なくされ、新しいことを学び、前職では考えもしなかったような自分自身の側面を変えることになるでしょう。
3. 指導を受ける
変化の共通したテーマは、それを実現するにはポジティブな社会的プレッシャーが必要であることが多いということです。 自分自身がそれを望むだけでは十分でなく、誰かがそれを望んでおり、自分がそれに及ばなければ失望するだろうと信じなければなりません。 メンター(助言・指導をしてくれる人材のこと)は、自分では自分を追い込めないような方法であなたを後押ししたり、自然には思いつかないような考え方を求めたりします。
4. 大きな目標にコミットする
自分を変えるためのパワフルで信頼性の高い方法は、自分を変える可能性がほぼ確実な状況に身を置くことです。学校に戻ったり、地元の教会のメンバーになったり、大口の顧客を引き受けたり、イベントでスピーチをするボランティアをしたりするのです。バカにされるのではないか、約束を破ったら批判されるのではないかという不安が、あなたをコミットメントに縛り付け、やり抜く原動力となるでしょう。
5. 新しい毎日のルーティンを作る
既存のスケジュールをより規律正しくしようとしても、変化を起こすための処方箋にはなりません。しかし、日課を十分に変えることができれば、引っ越しや転職と同じような大きな利益を得ることができます。現在のルーティンで当然のこととして受け入れていること、思い込んでいること、あるいは既定のものとしていることはすべて白紙の状態となり、異なるアプローチを試す絶好の機会となります。
6. 誘惑を取り除く
時には、変化とは、自分を縛り付けている何かを取り除くだけで、それ以上考える必要がなくなるほど単純なことでもあります。家からジャンクフードやアルコールをすべて取り除くことができます。携帯電話から時間を無駄にするアプリを削除したり、アクセスを避けたいウェブサイトをブロックするソフトウェアを購入することもできます。
7. 交友関係を変える
これはリストの一番最後になるかもしれませんが、最も重要なことかもしれません。私たちは、一緒にいる時間が最も長い5人の人たちに似てくるという表現を耳にしたことがあるでしょう。確かに、私たちは他人が自分をどう思うかを気にし、その期待に沿うように、自分の行動や信念を微妙に修正しています。もし自分自身を向上させたいのであれば、最高の仲間たちに囲まれることです。彼らの輪に加わることで、間違いなく恩恵を受けるでしょう。
(翻訳編集 呉安誠)
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