【大紀元日本5月26日】 カナダのモントリオール大学(University of Montreal)、セント・ジャスティン大学病院研究センター(Sainte-Justine University Hospital Research Center)、米国ミシガン大学(University of Michigan)の小児科専門医たちは、2歳前後の子供が長時間テレビを見続けた場合、学校での適応能力が低下し、悪い習慣が生じやすくなるという驚くべき研究結果を発表した。
モントリオール大学の研究リーダーであるリンダ・パガニ(Linda S. Pagani)教授は、「幼児期の大事な時期に長時間テレビを見ていた子供は、学校での適応能力に欠けるほか、いじめに会う機会も多い。数学などの学力低下が見られ、運動不足やジャンクフードの過食、肥満度(BMI)も非常に高い。2~4歳の子供が長時間テレビを見る場合、心身の発達の遅れなどがみられる」と話した。
この調査は、カナダのケベック州で生まれた1,314人の子供を対象として行われた。親たちたちは、子供が2歳の時と4歳の時に、どのくらいテレビを視聴させていたかを報告する。子供が10歳になると、学校の教師は子供たちの学業や精神面の発達、社会性や攻撃性、授業への集中度など多方面にわたる評価を研究チームに提出した。
その結果、幼児期から長時間テレビを見て育ってきた子供たちは下記のような問題を引き起こしやすいことが分かった。
1)授業中の集中度が7%低下する
2)数学の成績が6%低くなる(読解力には影響がない)
3)いじめを受ける可能性が10%高くなる
4)週末の運動が13%減少する
5)日常の運動量が9%減少する
6)炭酸飲料やジュースなどを飲む量が9%増える
7)間食を取る量が10%増える
8)肥満度(BMI)が5%増える
パガニ教授は、「幼時期は、大脳の発育と生活習慣が形成される大事な時期。この時期に長時間テレビを見ると、長期的なマイナスの影響が出てくる。全米小児科学会は、2歳以上の子供が毎日テレビを見る時間を2時間以内とアドバイスしているが、親たちはこの指導の重要性をほとんど認識していない」と話した。
同研究は、医学誌『Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine』(小児と思春垣xun_繩w)5月号に掲載された。
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