中国のサイバー攻撃、大紀元記者のGmailアカウントにも=グーグル社が通知
【大紀元日本3月29日】中国から不正にアクセスされた人権擁護運動家、ジャーナリストの中には、ワシントンDCの英語版大紀元も含まれていた。グーグル社が、被害のあった電子メールのユーザーに警告を送っている。
24日夜、ワシントンを拠点とする英語版大紀元The Epoch Timesのニコラス・ジフカク(Nicholas Zifcak)記者が、Gmailアカウントを開けたところ「あなたの電子メールアカウントは、中国から不正侵入されました。詳細は、こちらをクリックしてください」という警告のバナーが現れた。同記者の主な担当は米国の政治と国内問題。
リンクをクリックすると、自分のアカウントにアクセスしたIPアドレスのリストが現れた。その一つはChina Unicom。所在地は黒竜江省のハルビン市。
12月にジフカク記者が書いた「サイバーセキュリティー担当官の課題」(New Cyber Chief Faces Dynamic Challenges)という記事では、中国からのサイバー攻撃にも触れている。機密情報にはGmailを使用していないので、懸念にはおよばないと同記者は語る。
24日、グーグル社では、通常でないIPアドレスからアカウントヘのアクセスがあった場合、ユーザーが認識できる警告機能を導入した。Gmailユーザーのインボックスの下にリンクがあり、最近のアカウントがアクセスされた記録が確認できるようになっていた。しかし今回導入されたアラートは、これまで以上に有益なセキュリティ機能を備える。
中国で活動するジャーナリストは、中国からの不正侵入に関して、1月に警告されていたが、ジフカク記者が受け取ったようなアラートは、グーグル社が中国から香港に事業を移転する時期に合わせて行われたようだ。このアラートによると、同記者のアカウントは先週、中国国内からアクセスされている。ちょうど、グーグル社が検閲停止の発表準備をしている頃だ。
英語版大紀元のスティーヴン・グレゴリー広報担当は、同紙の中国関連記事の報道の実績から、記者のアカウントがハッキングされても不思議ではないと語る。記事の内容の多くは、中共政権の意向に沿うものでなく、また中国共産党と関連団体からの退党・退団を中国人に呼びかける論説も連載している。これまで、中国国内の数千万人の人々が、大紀元のウェブサイト上で、中国共産党の終焉を支持すると表明している。
グレゴリー広報担当は、「大紀元は、中国政権によく遮断されるメディアです。同社の米国記者のメールを監視するということは、いかに中国共産党政権が国内の言論を検閲しようとしているかを裏づけるもので、さらに中国当局が世界の報道の自由に敵意を抱いていることを示すものです。世界のメディアが、中国共産党政権の検閲問題を、積極的に報道することで、この敵意に対応することを望みます」と語る。
21日付の英語版大紀元では、中国共産党政権により事業活動が閉鎖されることに直面しても、中国での検索結果の検閲を停止したグーグル社を称賛する声明を発行している。