『進化論』~実証されることのない仮説(上)

「我々はどこから来たのか、そしてどこへ行くのか」

 古より議論を重ねてきたこの命題への関心は、今も衰えることはない。最近では、2012年に人類は終焉を迎えるというマヤ暦の予言が話題となり、人類はこの宇宙に存在する唯一の高等生物なのか、人類は神の子なのか、霊長類が進化したものなのか、そして無神論か有神論かという科学の根底をなすものに対する議論が再び高まった。

 無神論に理論的な根拠を与えたのは、150年前にダーウィンが提唱した「進化論」である。進化論の発表は、19世紀初頭のまだ宗教色の強いヨーロッパ社会にとって、その根底を揺るがす出来事であった。進化論は「自然淘汰・適者生存」という理論により、生物学や医学のみならず、社会学、心理学、宗教学、歴史学など人類のあらゆる領域に多大な影響を与え、現代科学の礎とされた。

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