【大紀元日本11月22日】中国各地で最近、食中毒事件が次々と発生している。1週間ほど前に浙江省嘉興、甘粛省永昌で食中毒が発生したばかりで、18日には、上海にある会社で、従業員70人以上が食中毒の症状が現れ、そのうち1人が危篤状態であるという。
北京大学衛生経済管理学学部主任・劉国恩氏と山東大学教授・孫文広氏は大紀元の取材で、このような事件が頻発し、国民の健康と生活に被害を与えているが、根源は共産党当局の監視管理と制度に問題があると指摘した。
孫文広氏は 粉ミルクにメラミンが混入した事件は氷山の一角に過ぎず、それよりも大きな問題が潜んでいる。責任は共産党当局にあり、官僚は悪徳業者と結託し、利益のために人の命を軽視する。制度を根本から変えない限り、この問題を解決されないと語った。
中国各地で食中毒事件が頻発
11月17日、上海の企業で食中毒が発生、従業員70人以上が、眩暈、嘔吐、下痢などの症状を訴えた。病院に搬送され、そのうちの42人の病状が深刻で、1人が命の危険にさらされたという。
11月13日、甘粛永昌県新城子中学(高校)で食中毒が発生、学生293人が被害を受け、胃の膨満感、腹痛、眩暈、嘔吐などの症状がみられた。
11月10日、浙江省嘉興中茂プラスチック実業有限会社の従業員70人が「クレンブテロール」が混入した豚肉を食べたため中毒、昼食後に体にしびれを感じ、心拍が加速、嘔吐など中毒症状が現れ、全員入院した。
11月3日、甘粛省慶城県慶城中学(高校)で食中毒事件が発生し、学生2人が死亡した。同日、新疆昌吉市第7中学の学生100人が学校食堂で昼食を食べた後、腹痛や吐き気、眩暈など食中毒の病状が現れ、病院に緊急搬送された。
10月30日、広東省清遠市街区幼稚園で食中毒が発生、幼児約60数人が嘔吐、下痢、熱など病状を訴え 現地の病院に搬送され、治療を受けた。
10月19日、ウルムチ盲人学校の学生に昼食後、眩暈、嘔吐、腹痛など食中毒の病状が現れた。同日、安徽蒙城県第6中学(高校)の学生10人が校外屋台で販売している亜硝酸塩が混入した“ステーキ”を食べたため、食中毒を起こした。
10月9日、甘粛省で結婚披露宴に参加した61人が食中毒した、熱、下痢、嘔吐などの症状が現れた。10月8日、ハルビン市平房区平新鎮新華小学校の小学生40人が 学校食堂で昼食を食べた後、嘔吐、眩暈など病状が現れ、病院に緊急搬送され 治療を受けた。10月4日、浙江省紹興の結婚披露宴で百人近くが食中毒を起こした。
問題は監視管理と制度、共産党当局が元凶
孫文広は食品が変質や汚染され、或いは加工と貯蔵の不備で食中毒に繋がっているが、人為的に毒物を混入することも考えられると分析した。
「共産党にたいして、強い不満を抱える者がたくさんいる しかし独裁社会制度の中国で陳情するルートは全て塞がれている。その人たちは極端な手段を使って抗議する可能性が高い」
孫文広は理由はどうであれ、責任は共産党当局にある。共産党政府は民衆の生死にまったく関心はなく、金儲けしか考えてないと指摘した。官僚と企業が結託し、贈賄、収賄は暗黙の了解、お金を受け取った政治家は悪企業をかばい、民衆の財産を奪う。
一方、当局の指導力も疑われる。犯罪が至る所で発生しており、現在の取り締まりや処分、処罰で犯罪を食い止めることはできないのが現状だ。
制度が変わらなければ、解決不能
問題を解決し、人々を食中毒から守ることについて、孫文広氏は官僚が腐敗し、道徳が堕落し、問題は当局にあるため、解決しようがないと悲観的な考えを示した。
孫文広氏はこれは民族の災難であり、全ての人が被害者となり、非常に悲しいことである。民衆の幸福と利益を本位にする政権が現れない限り、社会問題を解決できず、民衆は幸福を望めないことを示した。
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