残り物を安全に食べるには? 微生物学者が教える注意点

家庭では残飯をどのように扱っていますか? そのまま捨ててしまいますか、それとも冷蔵庫に入れて後で食べますか? 微生物学者によると、こうした「残り物」を適切に保存しない場合、食べることで食中毒を引き起こし、健康に害を及ぼす可能性があります。

イギリスのレスター大学の臨床微生物学上級講師であるフリーストーン氏は、The Conversationのサイトに寄稿し、食中毒は病原性の細菌・真菌・ウイルスに汚染された食品を摂取することで発生すると述べています。

多くの人は、調理不足や不衛生な習慣が食中毒を引き起こすことを知っていますが、残り物の保存方法が不適切であることも重要な原因の一つです。そのため、こうした残り物の保存には十分注意が必要です。

冷めた残り物をそのまま食べたり、冷蔵庫から取り出して加熱せずに食べることもあるかもしれません。これについて、微生物学者であるフリーストーン氏は、食品ごとにいくつかのアドバイスを示しています。
 

食べ残しのピザ

ピザによる食中毒の原因はさまざまです。ピザに使われている食材の一部が生だったり、十分に加熱されていなかったり、すでに傷んでいる可能性があります。また、ピザが細菌に汚染されている場合もあります。さらに、ピザによく振りかけられる乾燥ハーブやスパイス(例えばバジル)も微生物に汚染されやすいです。

ピザは配達後または焼き上がってから2時間以内に食べきれない場合、必ずフタをして冷蔵庫で保存し、空気中の細菌による汚染を防ぎ、2日以内に食べきる必要があります。

ピザを室温で数時間放置すると、細菌は急速に増殖します。翌日でも見た目や香りが良くても、安全とは言えません。
 

食べ残しの鶏肉

調理済みの鶏肉は冷めると非常に傷みやすくなります。水分が多く、栄養価が高く、酸性度が低いため、特に保存状態が悪いと食中毒菌が繁殖しやすいからです。

また、残飯として保存できるのは、完全に火が通った鶏肉に限られます。調理後の肉汁に血が混じっている場合は、絶対に食べず、保存もしないでください。生の鶏肉はカンピロバクターなどの食中毒菌に汚染されている可能性があるため、十分に加熱することが非常に重要です。

理想的には、調理済みの鶏肉は室温で2時間以上放置しないようにしてください。冷蔵庫に入れた場合は最大3日間保存できます。ただし、冷蔵した鶏肉に血が見られる場合は、冷たいままでも再加熱しても食べてはいけません。

加熱済みの鶏肉は密閉容器に入れてから冷蔵庫で保存してください(Shutterstock)

 

食べ残しのご飯

炒飯やあんかけご飯を含め、あらゆる種類の残りご飯には食中毒のリスクがあります。これは、生米にセレウス菌の芽胞が含まれている可能性があるためで、でんぷん質の食品を好む一般的な食中毒菌です。

この菌は加熱によって細胞自体は死滅しますが、芽胞は耐熱性があり生き残ります。炊いたご飯を室温で2時間以上放置すると、芽胞が発芽して細菌となり大量に増殖します。また、これらの菌は毒素を生成し、激しい嘔吐や下痢を引き起こすことがあり、最大で24時間続くこともあります。

したがって、ご飯は食べない場合すぐにフタをして冷まし、速やかに冷蔵庫に入れ、保存時間は24時間以内にしてください。
 

食べ残しの缶詰食品

缶詰は製造過程ですでに殺菌処理が行われているため、開封後に中身を缶のまま冷蔵保存することは安全です。ただし、風味を保つためには、フタ付きのプラスチックやガラス容器に移すことが望ましいです。フタがない場合、空気中の細菌に汚染される可能性があります。

トマトなどの酸性度の高い食品は冷蔵で5〜7日保存できます。一方、魚、肉、果物、野菜、パスタなどの低酸性食品は冷蔵で3日程度しか保存できません。酸性度が高い食品は、食中毒菌の増殖を抑えるため、より長く保存できます。

フリーストーン氏は、残り物は冷たいまま食べることも可能だが、調理後はできるだけ早く冷蔵し、1〜2日以内に食べきることが前提だとまとめています。
 

残り物の再加熱方法は?

冷たいまま食べたくない場合は、再加熱してから食べる必要があります。その際にはいくつか注意点があります。

アメリカの著名な医療機関であるメイヨー・クリニックによると、残飯は内部温度が74℃に達するまで加熱する必要があります。加熱中はかき混ぜて、均一に熱が通るようにしてください。スロークッカーでの再加熱は、温度上昇が遅く細菌が増殖しやすいため推奨されません。

冷凍された残り物は、加熱前に解凍する必要がありますが、室温で解凍するのは避けてください。

安全な解凍方法としては、電子レンジで解凍する、冷蔵庫で一晩かけて解凍する、または密閉容器に入れて冷水に浸して解凍する、という3つの方法があります。

(翻訳編集 解問)

陳俊村