【大紀元日本9月25日】中国国内で多くの被害者を出した有毒ミルク事件で、三鹿グループは中国史上最大な弁償の波に直面している。報道によると、社会問題に発展することを恐れる中国当局は、弁償訴訟案件を扱う弁護士にすでに圧力をかけているという。
中国衛生部21日の通知によると、9月21日午後8時まで、中国各地で有毒粉ミルクの摂取により病院で治療を受けている乳幼児は12,892人。治療を受け快復を向かっている乳幼児は累計39,965人。この統計に基づき加算すると今回の有毒粉ミルク事件で治療を受けた乳幼児はすでに52,857人に上る。
膨大な被害者を出した三鹿グループ及び他の粉ミルク企業は商品撤去のほか、賠償請求にも直面する。香港《大公報》が引用した匿名の弁護士の話によると、14日に政府上層部は弁護士を集めて会議を開き、社会の安定保持のために政府を支持するよう要求したという。
この弁護士は「三鹿グループが支払わなければならない弁償は二つある。一つは精神的な苦痛に対する弁償、もう一つは損害に対する弁償。精神的な苦痛に対する弁償は直接の被害者だけではなく、全国の国民に対するものではなければならない」としている。
北京の「三鹿グループ事件被害者支援弁護士団」の李方平弁護士は大紀元時報の取材に応じ、現状について述べた。それによると、9月23日まで、弁護士団のメンバーは全国ですでに100人を超え、千世帯から相談を受けているという。弁護士たちは被害者に法律的な助言を与え、証拠の収集と保存を勧めている。
弁護士団は賠償請求の訴訟案については検討中で、大まかに死亡、障害、重病などに分けて、それぞれの案件の状況に応じて判断し、弁償を決めるという。
住んでいる地域の弁護士に訴訟代理を拒絶された場合、弁護士団は、他の省市の弁護士に支援を求めることができると呼びかけている。
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