国境なき記者団:ユーテルサット社を非難、新唐人アジア放送再開を呼びかける

【大紀元日本7月17日】海外華人が創設した世界最大で、24時間365日で衛星を通じて中国国内を中心に、世界各国に向けて放送している非営利・独立した中国語テレビ局・新唐人テレビ(NTDTV)は、衛星契約先の仏ユーテルサット社(EutleSat)のW5衛星を通じて放送していたが、今年の6月16日より、ユーテルサット社に無期限の放送停止にされた。これに対して、中国国内および海外からユーテルサット社に対して抗議の声が相次いで上がった。

英ネット新聞「ラピッド・TVニュース」の報道によると、窮地に陥ったユーテルサット社はまるで背中に棘が刺さっている状態だという。6月16日にユーテルサット社は突如に「電源供給に異常をきたした」を理由に、新唐人がW5衛星を通じて中国大陸に向ける放送を停止してから、現在に至っても一切の説明はないという。

これに対して、7月14日、パリに本拠を持つ「国境なき記者団」はフランス革命記念日の「バスティル・デー」を選び、カナダ・オタワ市にて記者会見を開いた。この団体のカナダ主任キャサリン・ボルロンガン氏は新唐人テレビカナダの王紹九総裁と共に、カナダ国民、フランス国民、カナダ政府および仏政府、世界に自由および平和を愛するすべて人々へ、ユーテルサット社に対して、新唐人テレビ局のアジア放送の再開を促すように呼びかけた。

6月23日、中国で勤務しているユーテルサット社の関係者が北京宣伝部門関係者とみられる者との会話録音から、新唐人テレビの電波送信を停止したのは、ユーテルサット社ギリアーノ・ベレッタ総裁の指示によるものだとし、同社はこれまでに中国共産党(中共)から脅しつけられたり、利益で誘われたりしたと明らかにした。さらに、「中共国家放送映画テレビ総局は2年前からユーテルサット社に対して絶え間なく利益で誘ってきた。ユーテルサット社が中国でビジネスを行いたければ、新唐人テレビのアジアでの放送を停止しなければならない」と中共は膨大の商業利益で同社を買収したことを明らかにした。

会話録音の中で、米政府は新唐人のアジアに向ける放送の再開を促すように、ユーテルサット社に対して圧力をかけていることも明らかにした。実際、米政府はユーテルサット社へ提供している衛星転送器を削減する方向である。

国境なき記者団は、「新唐人テレビは中共が特に隠蔽しようとする事実を衛星を通じて人々に対して中国の真相を伝え、人権問題を提起し、中国にいる中国人が永遠に入手できない真相情報を伝達しているから、中共が怖くてしようがないのだ。ユーテルサット社は北京五輪の前に、中共に迎合し新唐人のアジア放送を停止したことは、利益に屈したのだ。ユーテルサット社は2005年においても、同様に新唐人アジア放送を停止しようとしたが、約60人のカナダ上下両院議員の連名署名書簡および国際声援議案をもって当時のユーテルサット社の決定を阻止した」と強調した。

国境なき記者団はユーテルサット社のベレッタ総裁に対して、新唐人テレビのアジアへの電波放送の早期再開を強く勧めた。記者団は「ユーテルサット社は会社の信用を賭けに出した。同社の株主たちがいち早く今件に関心を寄せて介入し、新唐人テレビがW5衛星使用を可能にすることを期待する。ユーテルサット社は即時に新唐人テレビの放送を再開しなければ、同社のすべての顧客が番組の内容によって、いつでも恣意的に電波を切断されることを意味するのだ」と強調した。

(記者・林飛、翻訳/編集・余靜)
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