中国広東省:食費の暴騰に抗議、従業員数千人と警察衝突

【大紀元日本12月1日】広東省東莞市厚街鎮愛高電子工場の従業員ら数千人は11月27日、工場側が勝手に食費を大幅に引き上げたことに抗議しストライキを行った。これに対して、千人近い警官と警察犬数十匹が動員され従業員らと衝突警察犬は従業員を襲い、警官が警棒で従業員を殴打したため、何人もの従業員が連行された。

従業員によると、ストライキは28日まで続いたという。盾およびヘルメットで完全装備した警官数百人が工場周辺の通路を塞ぎ、ストライキを行った従業員を工場に強制的に押し戻したと訴えた。さらにグループに分けて、工場の各フロアに進駐し、棍棒を使い従業員の頭部を叩くなどして、従業員に労働を強いた上、従業員十数人を連行したと明かした。

従業員の沈さんは、「警察は悪者同様だ。女性従業員も警官らに警棒で殴られ、足げりされ、顔中血だらけになった人もいれば、殴られて床に倒れて動けなくなった女性もいた」と語った。

また、従業員の黄さんによると、11月22日に会社側が、食費を30%以上引き上げた通告を発表したことから、従業員の不満が募り、会社へ交渉を求めたが無視されたのがストライキの原因だという。同月28日午前、従業員は再び合理的な解決法を求めたが、会社側は応じなかったため、ストライキに突入したという。

黄さんは「食費の暴騰だけではなく、工賃が低く、労働環境も良くない。16人が1つの小さい部屋に詰められるし、喉を通らないほどのまずい食事をし、ひどい生活条件を忍び続けたことから、従業員らは、会社側の横暴なやり方に怒りが爆発したのだ」と訴えた。

沈さんによると、「工賃が低いため残業が当然で、立ちぱっなしで毎日十数時間働き、倒れた従業員もいる」と言う。

盾など完全装備した数百人の警察は11月28日、ストライキを続けた従業員を工場内へ強制的に追い込んだ。警察は従業員の頭を殴る、けるなどの暴行を加え、十数人を連行した。従業員によると、会社側から食費値上げの決定を取り下げなければ、ストライキを続けるという。

(記者・辛菲、翻訳/編集・余靜)

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。