ミャンマー軍事政府の後ろ盾、中共に注意せよ

中国共産党がベトナム戦争のときに、中国はベトナムの「後方」だと公言したことは、今でも忘れていない。「後方」とは地理的なものだけを指すのではなく、実際、ベトナムにとって、中国は非常に大きな隣国であり、ベトナムの後ろ盾でもある。中国はベトナムに対して、精神的、物質的、資金、軍事における支援をし続け、ベトナムは万が一敗北した際、中国国境内まで退くこともできる。現在のミャンマーは、まさに当時のベトナムのポジションについているのだ。

 ここ数年間、中国はミャンマーにおいて、道路、橋、発電所、製紙工場、トラクター製造工場、造船所などの大量投資を行った。軍備方面においても、ロシア製のミグ戦闘機を除き、戦車、砲艦、戦闘機、ロケット、自走砲を含む主要兵器弾薬はすべて中国からのものだ。

 さらに、中国はミャンマーで中国からインド洋へ通じる港の建設を進めており、ミャンマーの港に中東石油からの油送管を繋げる予定でいることから、中国・ミャンマー間の友好的関係は想像がつく。その上、人民元はミャンマー国内で一般通貨として使用できるから、まるで中国の植民地のようだ。良く考えれば、ミャンマーはかつて中国の属国だったこともあり、中国から見れば領土の一部ようなものとも言える。それ故、今回はミャンマーで僧侶らが自由、民主を求め、民生を改善しようと起きた群衆運動に対して、中国政府はミャンマー政府に協力、ないしミャンマー政府に抗議を「処理」し、または弾圧を促すことは、自らの「当然の責務だ」とみなしている。また、中国を統治する共産党は無神論者だから、ミャンマーの僧侶に対する敵対態度もなおさら強くなるのだ。

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