「邯鄲(かんたん)の夢」枕

【大紀元日本9月8日】唐の玄宗の時代。河北省・邯鄲(かんたん)の町での不思議なお話。百姓・盧生(ろせい)はその名のとおり、粗末な家=盧(いおり)で生を営んでいた。30歳になった盧生は、黒い馬に乗り旅に出かけた。通りかかった邯鄲の茶店で、ただ生きているだけの今生(こんじょう)の境遇に嘆息をついた。立身出世の欲望を抱いて悶々としていた。その嘆息を傍で聴きつけた道士・呂翁(りょおう)が、盧生に枕を奨める。

これが邯鄲の夢枕。盧生の「欲望=栄耀栄華」の夢を叶えさせる、両端に孔(あな)のある陶器製の枕。枕にすると孔がみるみる大きく開いて、盧生の眠りはその中に飲み込まれた。枕の中の空洞は、人類と宇宙の過去を記憶し、現在を記述し、未来の事象を封じ込めたアーカイブ=記録庫。そこには盧生の過去世・今生・未来の転生も記されているはず。

邯鄲の夢は、唐代作家・沈既済の「枕中記(ちんちゅうき)」にある物語り。枕の中での出来事に嘘偽りはない。天地が検分精査した個人の歴史が漏れなく、そのままに記されるからである。盧生は3段落の栄枯盛衰の夢をみる。

▶ 続きを読む
関連記事
健康のために飲んでいる薬やサプリ、実は普段の食べ物がその効果を弱めたり強めたりしているかもしれません。グレープフルーツや緑茶、イチョウ葉など、身近な食品と薬の意外な相互作用を専門家の解説でわかりやすく紹介します。
春は牡蠣が最も肥える季節ですが、食べ方によっては体に重さや冷えを感じることもあります。にらやしょうがなどと組み合わせることで、春の気の巡りを整え、体にやさしい一皿になります。
「人生をやり直したい」と感じたとき、本当に必要なのはゼロからの出発ではなく小さなリセットかもしれません。環境、時間、習慣、情報、健康――日常を整える5つのシンプルな方法で、人生の流れを前向きに変えるヒントを紹介します。
食事をしたばかりで満腹なのに、なぜかおやつに手が伸びてしまう――。その理由は意志の弱さではなく、脳の仕組みにあるのかもしれません。最新研究から見えてきた「食べ物の誘惑に負けてしまう理由」と対策のヒントを解説します。
頭がぼんやりして集中できない「ブレインフォグ」。その原因は単なる疲れではなく、腸内環境や慢性炎症、生活習慣の乱れが関係している可能性があります。食事や睡眠、運動の見直しで改善が期待できる対策を専門医の視点から解説します。