中国紙、天安門事件追悼広告を掲載、当局が立ち入り調査

【大紀元日本6月7日】中国夕刊紙成都晩報」は「天安門大虐殺事件」18周年の6月4日に、事件の被害者の家族に敬意を表する広告を掲載したため、大きな波紋を呼んでいる。情報によると、当局はすでに調査に入り、同紙も「内部反省」しているという。

四川省の「成都晩報」は6月4日、分類広告欄に「向堅強的64遇難者母親致敬(六・四事件の被害者たち母に敬意を表する)」という広告を掲載した。わずか13文字の広告だが、大きな波紋を引起こした。

この広告は6月4日の「成都晩報」第14面の分類広告欄の最下段に掲載された。占めた紙面はそれほど大きくないが、事件18周年の当日に掲載されたため、中国社会に強い衝撃を与え、中国大陸で「六・四天安門事件」と関連する最も重要なニュース」と称された。

中国当局は、すでに調査チームを同新聞社に派遣した、同紙内部もこの件について、「内部調査を行い、深く反省している」という。当日の新聞は緊急回収されたが、一部の新聞は売り出された。また、市内で販売している新聞は全部回収されたが、郊外ではまだ入手可能だったという。

皮肉にも、この中国語13文字の広告の写真はインターネットサイトで注目を集め、多く転載され、予想外の宣伝効果を上げているという。

情報筋によると、中国当局はこの広告の依頼主を探し出そうとしているが、「このような広告を依頼する人は一般では偽の身分証明書を使うため、本人を探し出すのは困難ではないか」との声も聞かれている。

ロイター通信の記者が、成都晩報の編集者と現地の政府関係者に電話取材を申し入れたが、両方とも、本件に関するコメントは拒否された。

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。