中国農業部、高病原性伝染病による豚の大量死を公表

【大紀元日本6月5日】中国農業部は6月4日、「今年中に5月までに、全国で4・5万頭の高病原性の「藍耳病」に感染、うち1・8万頭が死亡した」と公表した。

BBCの報道によると、中国当局がこの伝染病の感染情報を公開したのは初めてだという。

声明文では、昨年の夏から秋にかけて初めて発生したこの豚の伝染病は養豚業者に「比較的に大きな経済損失」をもたらしたと説明しながらも、昨年の発病・感染死した豚の数量を公表しなかった。

報道では、中国飼料製造業の政府関係者の証言を引用し、当初の試算によれば、約100万頭の豚が死亡したと報じている。

中国各地で、最近豚肉が値上げし続けている。BBCは、「中央指導部はこの問題に敏感に反応し、豚肉の値段問題は、社会の安定を影響するのではと憂慮している」と伝えた。

農業部の専門家は、中国で発生した豚の伝染病「藍耳病」の感染原因について、「ウィルスの毒が増強され、放し飼いされている豚が特に感染しやすい。生きた豚が頻繁かつ大量に運ばれ、取引の量が大きいため、ウィルスが一層広げやすくなった」と分析している。

農業部の今回の声明文では、高病原性の豚伝染病「藍耳病」は極一部の地域で発生しているとし、新型のワクチンはすでに投与されていると説明した。

また、農業部は各地に対し、ワクチン接種の普及や、更なる感染防止の措置の実施などを命じ、病死した豚の市場販売を厳禁すると通達した。

農業部の同日に公表した別の声明文で、孫政才・農業部長は山東省で農民に対し、養豚業を拡大し、豚肉の市場供給を確保するよう呼びかけている。

現在、中国国内において、飼料の値段が高い上、多くの養豚業者は、今回のような死亡率の高い伝染病による豚の大量死を恐れ、大きな経済損失を避けるために、豚の大量飼育をためらっているという。

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