モーリス・センダックさく「まよなかの だいどころ」

【大紀元日本5月26日】ホッチキスがワニの怪獣の顔になり、縄跳びのヒモが魔法の梯子となって、スルスルとお空から降りてきます。子どものゴッコ遊びの世界は、ファンタジーが溢れるばかりの豊かさでキラキラ輝いています。そこには子どもの良心や恐怖や不安を操る怪獣も棲んでいます。子ども心のうっそうとした原生林を育てる舞台が、絵本の中にはぎっしりと詰まっているのです。

特にモーリス・センダックの絵本には子ども心の50%のワクワクと、50%のドキドキが絶妙にミックスされていて、お母さんも夜になると繰り返し枕元で声を出して可愛い子どもに、一所懸命読んでみてあげたくなるのです。そんなときは揺り篭のリズムを大切にゆっくりと、子どもの胸のトキメキの鼓動を感じ取ってあげてください。

大人は子どもの世界からたった一歩を踏み出しただけなのに、リアリズムが支配する窮屈な『理靴』を履いてつくられた幸せを膨らまし、影の国をせわしく歩き回っている住人のようです。それは子どもたちにとってはまとわりつく傍にいて、とても退屈な世界にきっと見えることでしょう。ファンタジーがないお話はいつだってつまらないし、真実のチカラのドアを解き放つものから、ほど遠いものだということを子どもたちは直感的に知っているからです。

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