中国東北部など:深刻な水不足、481万人に影響

【大紀元日本5月19日】中国大陸各地で深刻な干ばつの被害が発生している。中国国家洪水・干害防止総指揮部は15日、東北、華北、西北地区の1・67億ムー(約1113万ヘクタール)の耕地が干ばつ状態で、481万人と484万頭の家畜に影響が出ていると発表した。

5月に入って以来、大陸北部の大部分の地区では降雨量が少なく、気温が高いうえ風の強い天候が多いので農作業に影響が出ている。黄淮西部、華北の大部分、東北西部と南部、西北東北部では降水の効果もなく干ばつ対策の水源も不足しているため、春まき及び耕地の農作物の成長に影響が出てきており、一部地域では人や家畜の飲用水の確保も困難となってきている。

河南では60万人が水不足

雨が極端に少なく気温が高いため河南省での干ばつは、あっという間に拡大し、その面積はすでに3100万ムー(約206万ヘクタール)にまで広がっている。その中で300万ムー(約20万ヘクタール)近い耕地では種まきをすることが出来ず、60万人近い人々が水不足に陥っている。

『河南日報』によれば3月下旬から5月までの河南省地区の降雨量は70%不足している。その中で豫北、豫西地区はここ数年の平均値に比べ80%も少なく降雨の効果はまったく望めない状況だ。現在に至るまでに干ばつにより河南省の40万ムー(約2・6万ヘクタール)の農作物が枯れてしまい、山岳区では59・6万人と18万頭の牛や羊などの大型家畜の飲用水が不足している。6月下旬になっても大部分の地区では相変わらず気温が高く雨が少ないままなので、広範囲に及ぶ深刻な干ばつが予想されている。現在、河南省の小麦はすでに灌漿期(結実期に澱粉が脈管を通して送られる時期)に入っており、作物が水を消費する速度も明らかに速くなっている。日照りで雨が少ない天候は小麦の成長に大きな影響を与える。

湖北では19万人が水不足

湖北八地方都市の22の県市区では、最近局地的な干ばつが現れており、19万人以上が水不足に陥っている。現在この省の40万人以上の幹部は対干ばつの一線で力を尽くしているという。湖北省防汛抗旱部門によると、4月に入って以来、西南部を除いたその他の地方では降雨量が例年の同時期に比べ30%~60%少なく、省の全てのダムの貯水量は119・8億立方メートル、例年の同時期に比べ0・9億立方メートル少なく、漢江の水位も低いままだ。5月上旬、湖北にある全省では22日も早く夏入りした。降雨量が少なく気温が高いため水の蒸発する量が多く、十堰、考感、仙桃、天門、潜江、黄岡、荊州、宣昌の八地方都市の22の県市局部で干ばつの状態が現れている。

最初の統計によると、現在湖北の322・6万ムー(約21・5万ヘクタール)の田畑では干ばつの状態にあり、その中でも深刻な状態にあるものは31・8万ムー(約2・1万ヘクタール)、すでに枯れてしまったのは0・45ムー(約0・03ヘクタール)、そして19・4万人と9・3万頭の家畜の飲用水が不足している。湖北の各級党委政府は干ばつの被害状況を重視しており、現在40万人が田畑の管理に参加し381ヶ所のポンプステーションと1・1万台の対干ばつ灌漑設備を始動し、干ばつによる農業生産と人々の生活への影響を減らすために全力を注いでいる。

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