北京:家屋強制取り壊し抗議集会に数百人、警察が現場を包囲

【大紀元日本5月16日】退役軍人の劉鳳池さんは138棟の不動産のオーナーだったが、最後に残された6軒の家屋も強制取り壊されることになっている。北京市の数百人の民衆が劉さんを応援するために、自宅前で集結、法律知識の「講義」を行った。公安は事態を重く見て、大勢の警察が周辺を包囲し、掲げられた横断幕を押収したり、法律知識を宣伝する支援者の大音量マイクを取り上げたりした。支援者が人権派弁護士・高智晟氏の顔写真をプリントしたシャツを着用していたため、警察が大変緊張したようだったという。ラジオ自由アジア(RFA)が報じた。

13日、北京市崇文区磁器口の劉鳳池さんに残された最後の6軒の家屋も強制取り壊しの運命を迎えようとしていた。劉氏は1950年代の米朝戦争に参加した「中共当局の功労者」である。100人以上の北京市不動産業の関係者が当日の午後3時、劉氏の自宅に集まり、彼を声援するとともに直訴者に法律知識の講義を開く予定だった。

支援者の1人、人権活動家・叶国強氏は事前のRFAの取材に対し、「今回の集会の目的は、不正を正し、法律を勉強し、法的知識を普及するため」と説明、劉氏が所有する138棟の不動産がほぼ全部強制取り壊され、残りの6軒が貸し出しているが、それでも強制執行の運命になっていると明かした。

現場にいた人権活動家・劉安軍氏からの情報によると、午後3時ごろ、現場が緊張した雰囲気に包まれ、警察と政府関係者が百人以上駆けつけ、あたりを包囲したという。

目撃者の証言によると、パトカー5台、警官20数人が現場に駐留し、大勢の私服警官も巡回していた。女性直訴者の周莉さんらが「強制取り壊しに反対、民権を守れ」との横断幕を樹にかけたが、警察に押収された。その後、周さんは大音量マイクで、「この土地が香港の金持ち・李嘉誠に売却されたというのだが、李嘉誠も我々も平等である。彼が買いたくても、我々が売りたくなければ、取引は成立しない。売りたくない人の不動産を強奪してはならない。政府が金持ちの見方になって、庶民の家屋を強奪するのは、どういう道理なのか」と演説し、集まった民衆から支持の声が上がったが、警察が大音量マイクを奪い取った。叶国強氏が人権派弁護士・高智晟氏の顔写真をプリンタしたシャツを着ていたが、警察からは「なんでこんな服を着てくるのか」と因縁をつけられ、事態が拡大するのを恐れた警察が電話で絶えず人員の増配を要請していたという。

ビデオ:女性直訴者・周莉さんが抗議している現場を取り囲む民衆

現場に集まったのは、地方からの直訴者のほか、市民も大勢含まれているという。内情を知る人の証言によると、500人以上が集まったもよう。AP通信などの海外メディアも現場に駆けつけた。午後4時に、民衆がほとんど解散したという。

強制取り壊し作業のために、多くの工事関係者が配置されたが、そのような状況の中、作業が続行できなかった。

その後、自由アジアラジオの記者が周莉さんなどに連絡したが、電話が通じなくなった。劉安軍氏によると、午後5時40分頃、警察が劉鳳池氏の自宅で彼女を強制連行したという。

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