中国産有毒飼料、米国で被害続出
【大紀元日本5月7日】米国で、中国からの輸入食品による被害が続出している。4月に、中国製造原料入りのペット・フードについて、多くの犬や猫がこれらのペット・フードを食べ死亡しているとの事件が発覚したのに続き、5月初めに汚染ナマズも大量に確認された。米国南部の各州は、中国産ナマズを販売禁止し始めている。ワシントン・タイムズ紙が4日に報じた。
米国南部の各州、中国産ナマズの販売を禁止
ワシントン・タイムズ紙の報道によると、ミシシッピ州の農業と商業検査所が外国産ナマズを検査した結果、すべてのサンプルから使用禁止物質が発見された。現地政府関係者のスベル(Lester Spell Jr)氏は、「これらの問題ありの魚が病院や、学校、老人ホーム、レストランなどで売られている可能性がある」と公表した。
4月下旬から5月初めに、アラバマ州は、20種類の中国産ナマズのサンプルを検査した結果、14種類から抗生物質を含有しているのが判明した。そのため、農業部は販売禁止を命じた。米国大手スーパーのウォルマートのスポークスマンは、「全国のすべてのチェーン店で中国産ナマズを販売中止」と発表した。同時に、アーカンソー州の政府農業関係者も、即座に輸入魚の品質を検査すると表明した。
しかし、この数は相当に厖大である。米国立海洋と大気管理局(NOAAFS)のデータによると、中国産ナマズの輸入量は、2005年の380万ポンドから2006年の1700万ポンドに激増した。
アジアから輸入される白身魚類の冷凍品は、米国産より遥かに安いため、年商5・9億ドルの米国ナマズ市場の30%を占めている。
ミシシッピー州のある食品加工工場のスティーブンス(Dick Stevens)総裁は、「有毒物質のペット・フードの発覚は、すでに存在しているある問題を明らかさせた。それは、多くの汚染食品は中国産であり、小麦だけではないことだ」と見解を示した。
昨年、中国とベトナム産の輸入魚から、4種類の使用禁止の抗生物質と、マラカイトグリーン(Malachite green)や、クリスタル・バイオレット(Crystal violet) など発がんで、肝臓と腎臓に有害 の工業用染料が検出されてから、米国食品薬物管理局(FDA)は、警告を発した。
米国の消費者は、有毒のペット・フード事件に強い不安を感じていることが判明した。ニューヨークの広告代理業者J.ウォルタートンプソン(J. Walter Thompson)社は、1172人の成人を対象に聞き取り調査した結果、68%の人は「今回の事件で、米国の食品供給は非常に問題が生じやすいとわかった」と回答した。
8500匹以上の犬や猫が死亡
ロサンゼルス・タイムズ紙の4日の報道は、米国政府関係者の公表を引用、有毒ペット・フードの問題が発覚してから、消費者から報告された犬や猫が有毒ペット・フードを食べたため死亡した案件は8500件に達した。問題が発覚してからの2ヶ月間、米国食品薬物管理局への電話問い合わせの半数は、死亡したペットの飼い主によるものだという。
中国からの食品原料の輸入管理を強化するため、米国食品薬物管理局は、同局はすでに米国国内の食品メーカーに、中国産原料への監視体制を構築、検査を強化するよう通達したと表明した。
ニューヨーク・タイムズ紙の報道によれば、4月に起きた米国史上最大規模のペット・フード回収事件で、原料を米国に輸出・販売したとして、米側に訴えられた中国徐州安営生物技術開発公司(Xuzhou Anying Biologic Technology Development、以下、安営生物社)責任者の毛利君・容疑者は中国当局に逮捕されたという。また、中共の警察当局は、同容疑者を逮捕したかどうかについて、コメントを避けているもよう。