永州暴動続報2:背景に党と行政官員の腐敗

【大紀元日本3月23日】湖南省と広西省との境界がある永州地区の湖南省永州市で起きた大規模な農民暴動事件が2週間以上経過し、表面上には事態が沈静化したかに見えるが、暴動地域に緊張な空気が依然消えていない。湖南省永州市で起きた大規模な農民暴動事件が2週間以上経過し、表面上には事態が沈静化したかに見えるが、暴動地域に緊張な空気が依然消えていない。

永州暴動をとらえたビデオ1

一個師団の武装警察は広西省から永州地区に移動

当局は暴動参加者を録画していることから、今後大規模の逮捕が始めるのではないかと、市民側は心配している。一方、暴動が暴力的な手段で収められたが、市民が要求した交通運賃適正化の問題に解決のめどがまだなく、かつ、数十人の死傷者と逮捕者が出ているので、市民の不満が依然収まらず、暴動がいつ再発しても不思議ではないと心配している当局側は、広西省から一個師団の武装警察を永州地区に派遣して警戒している。

交通運賃の適正問題でなぜ大規模の暴動に発展したのか、裏側に深い原因がありそうだ。

永州暴動をとらえたビデオ2

永州地方の党と政府官員の腐敗実態

現地の住民がインターネットのブログに書き込んだ情報は、以下のように永州地方の党と政府官員の腐敗実態を暴露している。

永州市の大きな公共工事は、全て市の党書記の曾慶炎と市長のキョウ武生の関係者に独占されている。彼らは警察、検察、裁判などの国家権力を利用して、公共財産の競売や公共工事の入札を妨害して、偽りの入札や競売を行ない、莫大な利益を得ている。

国営の冷水灘デパートを競売した際、多くの競売参加者は検察機関と名乗る人からの脅す電話を受けて、やむを得ず競売の参加を止めた。結局、非常に低い価格で曾慶炎の関係者である劉毛平が買い取った。不当の価格に不満を示したデパートの従業員は、暴行を受けた。これは、永州市民の周知の事実である。

市の党書記である曾慶炎の息子とその仲間が、永州市で手がけた大型の買収と工事項目は、冷水灘デパート、永州市濱江広場、永州市広電ビル、永州市冷水灘区政府ビル新築工事、冷水灘地下防空施設工事などがある。その他に冷水灘湘江防水ダムは曾慶炎の息子たちが落札した工事であるが、手抜き工事によりダムはすでにひび割れている。

キョウ武生市長の再婚する妻の弟である廖小波は、土地利用政策を無視してスーパーマーケットの建設を行い、国土局の監督調査を受けたが、キョウ武生市長の庇護によって、事件が暗闇に消えた。その後、廖小波とその仲間が、国有の冷水灘ホテルの買収に手がけて、6000万元で買いたい人を追い払って、彼らは2000万元でこのホテルを入手できた。このような方法で、たくさんの国有資産は汚職官吏の手に流れ込んだ。

その他に、永州市で建設用の砂利が暴力団に独占されている。その裏側に、彼らを庇っているのは、市長のキョウ武生である。キョウ武生が永州市市長になるために、砂利会社のボスは自らキョウ武生に付き添って北京の中央政府へ根回しに行った。

以上の情況から考えれば、永州暴動は、表面上に交通運賃の適正化を求めるためであるが、実際は、党と政府官員の腐敗に対する怒りの爆発とも言えるだろう。

永州暴動報道(新唐人テレビ)

(大紀元記者=唐紅秧、季達)
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。