中国湖北省随州市:土地強制収用、阻止する村民、暴力団に襲撃さる

【大紀元日本1月21日】湖北省随州市曾都区開発区首義村九組村の高翠英さんは当局に立ち退きを強要されていたが、補償協議に合意していないにもかかわらず、19日午後、工事部門関係者が強制的に工事を始めた。工事を止めようとした高さん一家は、その直後に20数人の暴漢に襲撃された。

情報によると、首義村九組村の一部の土地はすでに紡績工場の建設用地に決まっていたという。高さんの母親が所有する4軒の家屋も強制収用され取り壊された。高さんは当局に対して、新しい家屋を建築するために代替地を求めた。高さんは当局からの回答はまだ得ておらず、協議中であることから、補償金の受け取りを拒否した。

しかし、19日午後、紡績工場側の工事業者は強制的に着工したため、高さんは阻止に出た。高さん一家3人は、工事現場監督が電話で呼び寄せられた20数人の暴力団関係者に暴行を受けたという。

高さんの妻によると、土地は無断に占用され補償金もなかった上、3人は20数人に20分にわたり殴られ、顔と体は傷だらけになり、体のあちこちは脹れあがって、青あざもたくさんできたと切ない心情を語った。また、当時は村の幹部や村民も多く集まったが、村の幹部は傍らで見ているだけだった。

一方、高さんの妻が殴られたときに、「大勢で一人の女性を殴るとはなんたることか」と抗議の声を上げた村民は、暴漢らにすぐさま何度もビンタされ、耳から血がにじみ出たと言う。結局、村民たちはじっと怒りを抑えて黙りこくったという。高さんはのち、警察に通報し、病院で検査を受けた。

中国で人権活動を行う「民生観察」の劉飛耀氏は、土地収用に暴力団を利用して民衆を抑圧するとは、深刻な人権侵害の典型的な事件であるとし、暴力団勢力がこれによりさらにはびこると指摘した。劉氏は、暴力団の背後には必ずバックがおり、政府と一部の高官の庇護、放任または利益供与で、大胆で無謀な行為に出ると分析し、

襲撃された現場と示す高翠英さん(劉飛耀氏提供)

殴られ涙する高さんの娘(劉飛耀氏提供)

暴行を受けて泥まみれになった高さんの娘のズボン(劉飛耀氏提供)

「非常に深刻な問題」と強調した。

(記者・古清児)
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