駐北京米大使館外交官、直訴者と面会

【大紀元日本12月22日】強制立ち退きさせられたのを抗議し直訴し続けている身体障害者・葉国強さんによると、駐北京米大使館の外交官と人権担当官が12月20日、北京の葉さんの宿泊先で、人権を訴え続けている葉さんおよび鄭明芳さん2人と面会し、2人が北京当局から強いられた迫害に対して、強い関心と同情を表した。米大使館側は、鄭・葉両氏の家族を含めて、今後も引き続き関心寄せ、同件に重大な注意を払うと話したという。

左側から、葉国強さん、葉国柱さんの息子・葉明君さん、葉国柱さんの姉(大紀元)

葉さんによると、北京五輪建設のために、数年前に当局に強制的に立退きされたが、新しい住居の手当もなく、補償金ももらえず、私物まで略奪されたという。同居していた両親や兄の葉国柱さんと共に住みなれた家を追われ、落ち着く場所がなくなったという。2003年10月1日、葉さんは途方に暮れて絶望の末、「天安門金水河」に飛び降り自殺を図ったが、救助された。しかし、「故意に世間を騒がせた罪」で、2年の刑を言い渡されたという。当時、葉さんは連行された武装警察に「あなたは城の周りにめぐらした堀へ飛び降り自殺しても、誰も干渉しないが、天安門の金水河だと処罰されるのだ」と話したという。

強制立ち退きの際、当局関係者により自宅から路上に引きずり出された葉国柱の両親(大紀元)

葉さんは、本人は視覚障害者で、妻も知的障害者であり、障害者一家が政府の補助が一切ない上、基本的の生存権利まで剥奪され、貧しいが故に子供も学校へいけなかったのだと訴えた。

葉国柱さんは未だに潮白刑務所に収容されている(大紀元)

葉さんはさらに、投獄中に電気ショック、吊るし上げられ殴打され、身動きできないように手錠や足かせで固定させられる種々の拷問を受けたことを明らかにした。葉さんは、刑務所側が無実と知りながら、強制的に自白させる警察の悪魔振りを訴えた。

一方、当局に土地を強制収用された鄭明芳さんは、2004年9月17日に葉さんの兄・葉国柱さんたちと「1万人直訴パレード」を申請したのち、逮捕され、「不法経営の罪」で投獄された。鄭さんは刑務所に収容された2年半の間に、罪を認めないことから、当局に拷問を強いられ、食事を与えられない時もあったという。それまで健康だった鄭さんは栄養失調のために、人の支えがなければ歩けないほど体が衰弱したという。

葉さんは、中国共産党(中共)が自分に対して、迫害を続けることなら、本人は米国や豪州などの民主国家へ政治避難を申請すると表明し、当局の迫害を受けた被害者の1人として、中共政権による人権蹂躙の悪行を各民主国家が譴責するよう求めている。

(記者・方暁)
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