インドの港建設プロジェクト、中国企業の投資を拒否=インド政府

【大紀元日本9月9日】「インド時報」8月30日の報道によると、インド政府は、中国企業がインド国内の港内建設に投資することを拒絶する方針であることが明らかになった。同時に、インド政府は、中国企業がインドの港の施設管理に参加することも禁止したという。

報道によると、投資の申し込みが拒否された香港の和記黄浦港口管理控股公司(ハッチソン・ポート・ホールディング)は、世界最大港経営管理会社の1つで、ムンバイ港の経営管理権を獲得しようと尽力してい。同企業はムンバイ港およびチェンナイ(Chennai)に対して、それぞれ120億ルピー(約320億円)、49億ルピー(約130億円)の投資を行い、コンテナー埠頭を建設する予定だったという。

アナリストのよると、インド政府が打ち出した新政策は、新たに建設される13箇所の港工事、総投資額が6100億ルピー(約1兆6287億円)に上る事業について、中国企業の請負は一切禁止すると規定していることから、香港のハッチソン社だけではなく、インド西部のクララ州ビジンジャム港(Vizhinjam)の管理入札に参加している中国凱迪電力公司(カイディ・エレクトリック・パワー・カンパニー)および中国港口管理工程公司(チャイニーズ・ハーバー・エンジニアリング・カンパニー)など、他の中国企業も影響を受けるという。

今回のインド政府による政策は、米上院が今年初め、米国内の主要港の施設管理をUAE国営会社「ドバイ・ポーツ・ワールド」に委託することを阻止した動きと同様だ。米側は安全を考慮し、アラブを背景とした企業の参与を禁止する法案を成立した。同立法案は「反アラブの現れ」として強い抗議を受けたが、最終的には通過した。

インド政府による今回の新政策も同様に、民族主義や人種差別を煽るものと懸念の声も上がったが、背景に中国がいるため、安全を考慮した上での決断だったとみられる。

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