気功集団・中功創始者、米国で交通事故死

【大紀元日本9月3日】国際中功総会が8月31日、米ロサンゼルスで記者会見を開き、中国で非合法化されている気功集団「中華養生益智功(中功)」の創始者で、米国に政治亡命していた張宏堡氏(52)が7月31日、米アリゾナ州の高速道路で発生した交通事故で死亡したと発表した。記者会見で、張宏堡氏の友人らは、事故には不審な点が多く、中国共産党(中共)当局の海外スパイによる暗殺の可能性が高いとし、事故の真相を調査する委員会を発足させ現地の警察に事件真相調査を促した。

張宏堡氏の友人、中国民主運動活動家の周勇軍氏によれば、8月に現地の警察より交通事故を知らされた当日、第一の反応は暗殺ではないかと思い、即事故現場に駆けつけ、状況を調べたという。事故には不審な点が多く、警察に普通の事故ではないと訴え、真相究明を要求したという。

周氏は、張宏堡氏が2000年に中共の迫害から逃れて米国に亡命して以来、米国でも49件の民事訴訟のトラブルに巻き込まれたが、その背後は中共のスパイによる工作であると指摘した。周氏によると、張氏の財力と海外での反中共政治活動は、中共当局が恐れる原因となっていたという。

東北の黒竜江省出身の張宏堡氏は、1988年気功集団「中華養生益智功」(中功)を創立、全国に広げ、最盛期には3千8百万のメンバーを有し、当時中国最大の気功健康団体として知られた。会員の中には、公安部を含め中共高層の幹部も多く、中国指導部もかつて活動を支持し、前国家主席・江澤民も中功の幹部に関節炎の治療を受けたことがあるという。管理体制がない気功団体法輪功とは違い、中功は会員制の組織を持ち、更に多くの健康商品を生産し、膨大な資金と財産を有する企業体である。日本を含め海外でも多くの支部があるという。

中功には組織の巨大化と財力があったことから、中国指導部は97年ごろから警戒を強めた。1999年10月、江沢民前主席は、気功団体・法輪功の弾圧に続き、中功に対しても「邪教」と認定弾圧し始めた。四川省や北京市など二十の省や市で、中功の気功訓練センターなど関連施設百カ所以上を閉鎖、創始者の張宏堡氏も指名手配を出した。 

張氏は2000年中国からグアム島に渡り、米政府に政治亡命を求めたが、中国当局からの圧力で米移民当局に拘束され、2001年4月ハンストと救援活動で釈放された。釈放された後、米国本土に渡り、海外の中国民主運動に関わり始め、2003年、中国影の政府の総統に選ばれ、反江沢民政権と反中国共産党政治運動をスタートした。特に、2005年、張氏は、「中国の破滅的な特殊技術と軍事戦略目標」との評論を出し、江沢民政権下の中共当局が人工地震、電波停電技術と超能力科学で現代テロ戦争を起し、世界を支配する戦略を詳細な事実で分析し、欧米政府に大きな衝撃を与えている。

情報筋によると、張氏が死亡した直前、中国大陸にいる家族・親族らはすでに拘束され、行方不明となっているという。

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