地球温暖化:水没の危機に直面する上海

【大紀元日本8月18日】オーストラリアの研究機構・ロイ国際政策研究院の最新報告によると、温暖化による海水面上昇により、一部の島国が危機に直面しているという。また、人口が集中している沿海または下流地区のアジア国家、例えば、黄河および長江デルタ、特に上海などの都市、さらに、バングラディシュのように海抜高度が低い地域が水没の危機に直面すると指摘した。

新華社ネットの報道によると、1995年~2002年まで、南極半島においてルクセンブルク国土の4倍に相当する約1・25万平方キロメートルの大陸氷河(氷床)が融解したという。科学者たちは2005年8月の「ネイチャー」誌で、大陸氷河が融けたことは地球温暖化と密接な関係があると分析し、氷河の融解は海面上昇の加速につながる可能性が高いと指摘した。

また、米テキサス大学宇宙研究センターの科学者たちは、「サイエンス」科学誌で、グリーンランド大陸氷山の融解速度の最新予測では、これまでの3倍になったと発表した。発表によると、グリーンランドの大陸氷床の融解速度だけで、毎年地球における海水面の上昇を約0・5ミリをもたらし、グリーンランドが完全に融けた場合、地球規模の海水面が6・5メートルも上昇すると分析している。

実際、地球温暖化による海水面の上昇で、気候難民が生存の危機に直面した太平洋圏の島国ツバルがそのために、全国の1・1万人の国民が家を離れ、ニュージーランドへ引っ越す羽目になった。

報道によると、海水面は1メートルが上昇した場合、上海の1/3の面積が水没してしまい、地勢の低い沿海地区に住む大量の民衆が内陸へ移動する羽目になると分析し、さらに食物および水資源の減少をもたらすことによって、政治および社会動乱を引き起こす可能性も高いと指摘した。

また、地球温暖化が持続すれば、中国大陸では、地勢の低い東部の発達地帯もすべてが水没してしまうという。さらに、西部高原の氷河も融けるため、河川の水量の調整ができずに、旱魃および大洪水が相次いで発生すると予測した。故に、地球温暖化の防止は、中国もわれ関せずの態度のままではいられないのだという。

地球温暖化実例:ドイツ・北海、18年間の「温暖期」を持続

一方、ドイツ同盟水文調査局の専門家ガルド・ベイカー氏は、過去18年間、北海の水温はこれまで長期にわたる水温より0・5℃から1℃が高くなっていると指摘した。また、130年間の研究記録によると、北海の「温水期」および「冷水期」はおおよそ8年で交替するという。

オーストラリアで現れた真珠雲(nacreous clouds)

また、オーストラリアの南極気象専門家アドゥル・カラカツカ氏は、8月初旬に南極観測所で真珠雲(nacreous clouds)が観測された。カラカスか氏は、真珠雲の出現は奇観だけではなく、大気層で現れた異常現象であると指摘し、この雲の出現はオゾン層を破壊する可能性があると懸念している。

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