高智晟弁護士暴行事件に抗議、有識者200人以上が署名

【大紀元日本8月9日】中国人権弁護士高智晟氏が再び当局から暴力を振るわれたことを受けて、一週間ほどで200人以上の有識者が今回の残虐な暴行に抗議するために連名で署名を行った。同時に、高弁護士は今、国内外の有識者たちが中国の新憲法を起草しており、中国の新しい政治制度を設計していることを示唆した。ラジオ自由アジア放送局が伝えた。

これまでに各種人権活動に参加してきた高弁護士は、長期にわたり当局の監視・尾行・嫌がらせを受けてきた。7月30日夜、高弁護士を監視する警察車両のエンジン騒音が近所迷惑になったため、高弁護士は、苦情を伝えた際に警察に殴られ、負傷した。中国の有識者らは8月2日、暴行に抗議するために、署名運動を展開した。発起人の1人である広西省中馳法律事務所の楊在新弁護士は8月7日、すでに200人以上の人が抗議書に署名し、同抗議書は海外の「論壇」に掲載されていることを明らかにした。同氏は、署名した人々は弁護士らに対する当局の圧力に抗議する法曹界の者が殆どであると述べ、今回の事件は、高弁護士は肉体的苦痛を受けたが、署名した人々は心の痛みを受けたと心情を語った。

一方、高弁護士は7日、本人は現在病状が重くなっている姉の夫を見舞うために、山東省を訪ねており、当局の監視警察は5台の車両で20人が一日中同氏の後をついて回っているという。現在は、警察からの暴力を受けていないという。

高弁護士はこれまで、社会的弱者のために弁護し、特に法輪功の迫害中止を要求し、3度も胡錦濤氏および温家宝氏宛てに公開状を送ったことから、同氏は、中国の民間における人権擁護の代表人物となった。しかし、同時に当局の敵にもなった。今年2月、同氏を含む弁護士たちは、中共政権の暴力迫害を抗議するために、ハンストリレー声援団を発起した。そのためこの7ヶ月間、当局が同氏に対する監視・嫌がらせ・脅迫はエスカレートし、1週間ほど前に警察は、高弁護士に4度目の暴力襲撃を引き起こした。しかし、高弁護士はそれでも、人権擁護活動を続けるという。

高弁護士は、「我々の人権運動は、国内外が1つのチームと言うべきだ。海外の未来中国論壇で行われている活動および措置が、我々の人権運動の実質上の進展と言えよう。将来に備えて、我々は中国の未来の憲法および未来の中国暫時政府のために、計画設計を練っており、草案を起草している」と明らかにした。

高弁護士は、未来中国憲法綱領の起草について、まずは、憲法起草委員会が成立され、未来中国憲法の概略もおおよそ決定したとし、残りは技術的な問題であると語った。また、現在は、オーストラリアへ亡命した元北京大学、貴州大学の法学教授・袁紅氷氏およびカナダに在住する上海人権弁護士・郭国汀氏の両氏が草案担当として、執筆することになっていると語った。

高弁護士は、綱領の内容について、第一に、中国の特殊性を強調するがために、現代憲政意義に符合した立憲を再び逸してはならない。第二に、社会の基層となる人民の福利に対する追及および保証をすること。第三に、権力の制約を徹底的に強調する。第四に、絶対的に憲政を通じて人民の自由を保障することをあげた。

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