法輪功迫害7周年:米議会、迫害終結方法を探る

【大紀元日本7月23日】中国での法輪功弾圧がまる7年を迎えた7月20日、米議会人権議員連盟は下院のズイホン・オフィスビルで、法輪功学習者とアムネスティ・インターナショナルの代表を招いて、法輪功弾圧問題に関する公聴会を開き、中国共産党(中共)政権下における法輪功に対する迫害状況を聴取、迫害を終結させる方法を探った。

報告会では、米議会人権議員連盟(Congressional Human Rights Caucus)主任ハーンス・ホグレフェ氏が司会を務め、法輪功スポークスマン・張而平氏、「法輪功迫害真相調査委員会」(以下、「調査真相委員会」)のスポークスマン・張雪蓉博士、中共当局に3年間にわたり監禁され迫害を受けた米国公民・李祥春氏およびアムネスティ・インターナショナル・アジア環太平洋部主

法輪功スポークスマン・張而平氏(大紀元)

任・クーマー氏が招かれた。

法輪功が中共に迫害された理由

法輪功スポークスマン・張而平氏によると、1992年5月に法輪功が公に伝えられてから1999年7月の弾圧開始までに、法輪功は中国民衆に広く歓迎された。また、中共政府も法輪功は、健康および道徳の昇華によいものと認識し、創始者・李洪志氏に対して、表彰状を授与した。実際、駐ニューヨーク中共総領事館を含む中共当局の多くの政府機関も同功法を推し進めていたという。1999年2月米国メディアなどの報道では、中共体育委員会の高官の言葉を引用し、「法輪功およびその他の気功を鍛錬すれば、医療費用において年間1人が1000元(約14,000円)を節約できる。1億人が煉功すれば、毎年1000億元(約1兆4000億円)の医療費を節約できる」と報道した。

1998年の中共当局による調査結果では、中国では7000万から1億人が法輪功を修煉している、すなわち、共産党員数を上回ったことが分かったという。それから、すべての状況が一変したと張氏は分析。中共指導者・江沢民氏は、法輪功の普及は自身の権力が脅かされる恐れがあると考えたため、法輪功を絶滅させる指示を下した。これが法輪功が中国で迫害を受けた主な原因であると張氏が指摘した。

張氏はまた、中共が法輪功を迫害するもう1つの原因とは、法輪功は伝統的な中国文化を重視、共産主義とまったく異なる道徳性を有するため、多くの中国人が法輪功を実践すれば伝統的価値観を重視し、そうした価値観を破壊した共産主義に対する不信を買うと恐れていると分析した。

迫害は今なお継続中

張氏は、「今日は非常に特別な日である。7年前の今日、中共政権は法輪功に対する残酷な、組織的な迫害を開始した。2年前に、私はここで当時中国国内での法輪功の状況を紹介した。しかし、残念ながら、2年が過ぎても、私は喜ばしい情報を聞いていないし、残酷な迫害は今なお継続しており、一部においては、ますます過激になっている」と語った。

アムネスティ・インターナショナル・アジア環太平洋部の主任クーマー氏は、非暴力的な法輪功学習者たちが1999年以来受けた迫害に、アムネスティは非常に強い関心を寄せていることを示し、深刻な現状を懸念した。アムネスティは中共当局に対して、法輪功に対する迫害を中止し、学習者たちを解放するように要求したが、中共当局は何の行動も取らなかったことに唖然としたことを明らかにした。中共当局は現在も、法輪功学習者を強制的に連行し迫害を加えており、一部の学習者は精神病院へ送り込まれたという。さらに、学習者の家族達も恐喝および虐待を受けているという。

米国民・李祥春氏は法輪功の迫害を反対したために、中共当局に非合法に3年間監禁された。李氏は自らの経験で、中共当局が法輪功学習者に対する拷問による迫害および精

アムネスティ・インターナショナル・アジア環太平洋部の主任クーマー氏(大紀元)

中共当局に3年間監禁され迫害された米国民・李祥春氏(大紀元)

神的な迫害を述べた。

議会より協力提案を求める

人権議員連盟主任ホグレフェ氏は、報告会で法輪功学習者に対して、米議会がいかに協力すべきかについて具体的提案を訊ねた。

張而平氏は、具体的な措置を講じ、中国で拘禁および監禁されているすべての法輪功学習者を解放するよう、米議会と協力する意向を示した。内容として、▽刑務所の劣悪な条件下で酷い虐待を受け、海外での治療が必要な法輪功学習者を助ける▽迫害で親を亡くした子どもたちを米国に引き取る▽迫害で人権侵害に関与した中共政府関係者を確認し(特に弾圧特務機関である、いわゆる「610弁公室」に所属する者)、彼らの米国への入国を禁止する▽すべての機会および現在ある議会の施設を利用し、法輪功学習者から生きたまま臓器を摘出するなどの、中共当局による法輪功学習者への暴行・虐待を調査し、停止させることなどを挙げた。

迫害を終結させる方法

「調査真相委員会」のスポークスマン張雪蓉博士は、中共が法輪功に対する迫害を終結させ、すでに進行中の2つの有力な方法を紹介した。

1つが、中共政権の情報封鎖を突破し、中国および世界のネット上における情報の自由流通を保障すること。もう1つが、法輪大法学会および明慧ネットが共同に設立した「調査真相委員会」が中国における法輪功学習者を監禁しているすべての強制労働収容所、刑務所、病院および関係施設に対して、

「調査真相委員会」のスポークスマン張雪蓉博士(大紀元)

全面的に調査すること。

張博士は「科学技術研究に従事する法輪功学習者が7年前にネット情報封鎖突破プログラムを開発したことで、中共当局の検閲をすり抜けて情報を中国国内へ広く伝えただけでなく、中国内部の情報も海外へ伝えることができた。彼らが開発したソフトのおかけで、現在中国大陸にある3000万のインターネット使用者は、毎日制限されずにVOA、ラジオ自由アジアなど、中共当局に封鎖されたすべてのサイトを見ることができる」と説明、情報が自由に流通することにより、中共が法輪功を誹謗・中傷する手口が使えなくなり、中共政権が起した大量虐殺の犯罪行為が続けられなくなると分析した。

張博士は、今年の4月に成立した「調査真相委員会」の使命は、国際団体、政府機関、メディア団体との連合調査団を設立し、中国に入って干渉されることなく独立して直接調査を行い、証拠を収集し、中共が法輪功を迫害した真相を徹底的に調査・究明し、7年に亘る残酷な迫害を終結させることであると強調した。

同博士は、現在は香港、北米、豪州およびヨーロッパの多くの政府関係者たち、弁護士、記者などが次々と同調査団に参加したことが、非常に励まされたとの意見を示した。

また、張而平氏は「この7年間、全世界は法輪功学習者の平和的な抗議行動を見て来た。我々がこのような迫害に直面した際に、我々の良心が試されることになる。我々に対する評価は歴史上、我々が行ったことだけを見るのではなく、我々が行うべきことを行わなかったことで決められる」と指摘し、中共政権が法輪功に対する迫害を終結させるには、米政府が適切な選択を行うことが肝要であるとした。

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