【季節のテーブル】七夕姫の贈り物

七夕や たんと、短冊 召し上がれ

【大紀元日本7月6日】朝な夕な星降る音の瞬きの調べが一等美しく、銀河のそこかしこから互いを偲び合う声が聞こえて来ます。ふと見上げると七夕姫が銀河の岸辺に佇み、天の光の水戸を開きつつ滔々(とうとう)と流れる水脈のせせらぎを口ずさみながら、機織る歌に合わせ手足を舞い躍らせて絹の恵みの雨を降らせるのです。耕された大地を潤して海の彼方の水底へと光の道を辿って私の中を通り過ぎてゆきました。

どこか見覚えのある懐かしい感覚が私の胸の息遣いに、星が一言つぶやく様に輝きました。七夕姫が贈って寄越した絹の羽衣の機織る歌に合わせて大地の畑を耕しながら、牛と共に暮らした日々に流した一粒の汗の中に、銀河の恵みが今も流れています。七夕姫は天に輝く星の光を紡いで織った羽衣を彦星に手渡して大地に拡げます。そうすると大地は星のリズムに織り成されて豊穣な実りの歌を銀河に返すのです。かつてこのような偲び愛が、銀河を照らす大地のそこかしこで生起していました。このようにして地球の大地は銀河の営みによって織られ、そこに住まう人々に豊穣と幸をもたらす大地の礎(いしずえ)が固められたのです。やがて絶えず営みを交し合った銀河の果てと大地の縁(ふち)の絆は天に戻された羽衣とともに去ってゆきました。

こうして神話のような七夕伝説を経て、一年に一度、人々の祭りの中に銀河が果たした営みの記憶を今に留める事になったのです。天の光分かたれた五色の絹短冊を揺する七月の夕べの涼風に、一年に一度の願いを届けてみましょう。

(イザヤ・パンダさん)
関連記事
寒い季節こそ、ゆったり過ごし心身を整えるチャンス。睡眠や食事、メンタルケアで冬を快適に楽しむ方法をご紹介します。
50年以上前から次世代の食料として研究されてきたオキアミ(プランクトン)。クジラなどの海洋性生物にとっては生存のための原初的な存在だ。そのオキアミからとれるオメガ3が注目されている。本文にあるようにオメガ3は人の健康にとっても有益なものだ。クリルオイルは、オメガ3と抗酸化成分が豊富で人気のある健康補助食品。フィッシュオイルに比べてコストが高い点が難点だが……
仏に対抗しようとした調達が、暗殺未遂や陰謀を重ねた末、地獄に堕ちるまでの報いの物語。
「犬に散歩される」気の毒な飼い主たち、笑っちゃってゴメンの面白動画→
過度な運動や減量で陥りやすい「低エネルギー可用性」。エネルギー不足が体に与える影響とその対策について、専門家のアドバイスを交え解説します。