面会した法輪功学習者が行方不明、EU副議長は中共へ解放を呼びかけ
【大紀元日本6月2日】欧州議会副議長エドワード・マクミラン・スコット氏は、5月27日に開かれた「中国の未来」国際シンポジウムの席上で、中国で同氏と面会した後に行方不明となった2人の法輪功学習者の身の安全を保証するよう中共政府に呼びかけた。
同氏は、すでに中共駐EU大使に対して、来週中に緊急会議を開き、同氏と面会した2人の法輪功学習者と、付き添いの2歳半の娘が、安全に帰宅することを保証し、彼らが今後、嫌がらせを受けずに自由に法輪功の修煉ができるよう要求したことを明らかにした。
2人との面会
スコット氏はシンポジウムで、中共による法輪功学習者の弾圧の情報を入手するため、5月21日に北京で2人の学習者と1時間にわたる面会を行ったと説明。
同氏によると、面会した2人は共に監禁された経験があり、うち1人は4年もの間監禁された。彼は監禁されている間、他の学習者と共にひどく虐待されたという。また、学習者の他に虐待を受けていたのはチベットの僧侶であると明らかにした。
もう1人の学習者は2歳半の娘を連れてきた牛進平氏(52)。牛氏は2年間監禁された。牛氏の妻・張連英さんは現在北京の拘置所に監禁されているという。スコット氏は、「私が言う拘置所は、決して彼女が受けた扱いに対して適切な言葉ではない」と説明した。
スコット氏によると、警官は張さんに信仰を放棄させるため、時々24時間にわたり彼女を殴打し続けたという。牛氏が張さんの面会に行くと、彼女はいつも全身傷だらけだったという。彼女は今でも信仰を放棄しておらず、現在、北京市強制労働管理局団河配置署に監禁されている。家族は昨年10月、明慧ネットに対して、張さんの頭部、顔に長さ約3センチの大小の傷が多数あり、顔はすでに変形し、本人かどうかはっきりと区別できなくなったという情報を出した。張さんは更に、歩行困難に陥り、精神が朦朧として、生命も危険だったという。張さんは、公認会計士として、光大企業グループの高級幹部だった。
牛氏は獄中の2年間で、殴打され死亡した法輪功学習者は30人を超えていることを知ったという。
スコット氏は、行方不明になった2人の身の安全を心配している。
2008年北京オリンピック開催に影響する「臓器狩り」のニュース
スコット氏は、「私は法輪功学習者ではないし、また、宗教も信仰していない。しかし、信仰の自由、言論の自由、思想の自由、出版の自由、結社の自由などは、すべて必要であると信じている。中共はこれらを中国人民に与えると承諾し、国際公約を結んだが、未だに約束を果たしていない」と指摘した。
同氏は、生きている法輪功学習者が臓器摘出されている事件について、「驚愕極まる」と述べ、事件は非人道的であると非難した。
同氏は、「国際社会は直ちにこの事件の真相解明に乗り出すべきだ。カナダでは、一部の政府要人がすでに独立調査団を結成し、調査を行う構え。他の国際社会にとっても同件の調査を進める適切な時期となった。特に国連はこれまで人権擁護を強調しているのに、まったく何の調査も進めていない」と指摘した。
同氏は、すでに報告された、生きている法輪功学習者からの臓器摘出、拷問、虐待等について、一旦事実が確認されれば、2008年北京オリンピックの開催に影響を及ぼすと示唆した。