【季節のテーブル】湯上りの風花
露天のお風呂に浸かりながら、囲炉裏の焚き火に吸い込まれてゆく風花の、落下狼藉のごとくまばゆく燦々と降り急いでゆく姿を眺めていますと、焚き火の火の粉と溶けあい天下る雪の水が一つとなる≪火・水≫(神)ごとの「刹那」があらわれいずるのを目撃しているかのようです。そしてチックタックボーンと梵鐘が鳴り響く刹那の音が、どこからともなくborn、bornと生まれて散り急ぐ風花のあわれに冬の季節ひとしおの感を深くするのです。今しも湯上りのぬくもりに風花がまとい降りてきて、冷やりとした冷たさが身に凍(し)みると、冬の音連(づ)れに今年も巡り会えた幸せを感じるのです。
さて1989年2月9日は手塚治虫さんが亡くなった日です。昆虫少年の情熱が名作「火の鳥」を生み、「アドルフに告ぐ」を世に送りました。オサムシ(治虫)が遺したこの2冊のMangaを雪明りの2月の枕にして、湯上りの刹那の冬の一夜を過ごしてみてはいかがでしょう。
関連記事
紀元前6世紀のアテナイで、深刻な貧富の格差から生じた負債奴隷の危機を救った伝説の政治家ソロン。独裁を拒み、富裕層と貧困層の「共通の盾」として中庸を貫いた彼の法改革と、正義を重んじた生涯を解説
魚に含まれるオメガ3脂肪酸やコリンは、子どもの脳や行動の発達に関わる可能性があります。研究結果と注意点、食べやすくする工夫をあわせて紹介します。
その不調、実はストレスではなく神経のサインかも?闘争・逃走モードにとらわれた体が発する9つの兆候と、気づくためのヒントをやさしく解説します。
子どもに本物の芸術体験を――その第一歩は家庭から。日常の中で無理なく文化に触れられる8つのアイデアを通して、感性と好奇心を育てるヒントを紹介します。
ふとした笑いやユーモアが、気持ちを軽くし、人とのつながりを保つ助けになることがあります。ただし、その使い方には少し注意も必要なようです。